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就労支援における当事者の情報共有(小まとめ)

 いつもご覧いただき、ありがとうございます。

 「精神障がい当事者の就労支援あれこれ」シリーズ・その24~26(「就労支援における当事者の情報共有」)の小まとめです。

  はじめに
 私は、精神障がい当事者の就労支援に係る行政(どこかは伏せますが、とある都道府県)のモデル事業2事業の外部委員(受託先が組織した会議体の委員)をさせていただいておりました。このたび、事業年度がいったん終了するにあたり、これまでの取り組みの成果を、受託先機関の方にご了承いただいた上で、私自身の言葉で総括したいと考え、記事にさせていただきます。
 このモデル事業は、精神障がい当事者の就労支援に関する、複数の課題を扱っています。モデル事業に関わる記事には、「はじめに」(この文章)を添付しています。
記事の内容は、私のオリジナルというわけではなく、事業に携わる関係者との議論を基にしております。一方で、記事の内容に関する責任の所在は私にあることを申し添えます。

・精神障がい当事者の就労支援では、当事者ご本人と複数の支援者・雇用側などとの情報共有が大切である。

・すでに公開されている「就労パスポート」より、精神障がい当事者の就労支援に特化したツール(マイノート)を試作した。

・マイノートでは、当事者の職業準備性を包括的に記述でき、ライフヒストリーを時系列にまとめたり、現在の状態を動的に(調子の良し悪しの状況)まとめることができる。

・情報共有ツールは、当事者の自己理解の深化に役立つものである。

・精神障がい当事者の就労支援では、個別性に着目することが重要であり、ある基準から職業準備性の“お墨付き”を与えるのではなく、「その人らしさ」を表現できるツールが求められている。

・情報共有にあたっては、「情報は当事者自身のものであること」「個人情報の適正な取り扱い、特に必要のない情報を取り扱わないこと」「ツールを独り歩きさせないこと」が大切である。

(おわり)

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