見出し画像

子どもの頃に通った海水浴場が、開かない

子どもの頃に通った海水浴場が、開かない
「サイコロジー・メンタルヘルス&日々のあれこれ」

 神奈川県の三浦海岸海水浴場が今夏、海の家を開くことができず、海水浴場の開設を見送ることになった、と報じられました。まじか。

 子どもの頃(50年近くも前ですが)夏は週に何度も海水浴に通い、時には泊りがけで(父の会社の保養所が付近にあった)遊びに行った三浦海岸でした。遠くに見える猿島と行き交う貨物船。海で掬った生き物を持ち返ろうとしたビニールバケツの海水を、良く揺れる京急の車内でこぼしてしまったこと。夏休み明けの小学校の「黒んぼ大会」(当時はそう呼んでいたが、今では“差別語”)で入賞したこと(当時、日焼けは健康を示唆していた)…。思い出の多い海です。

 不便は便利に、生活は裕福に、争いは平和に、夢想は現実に。未来とは、あらゆるものの進歩と同義語だと、若い頃は無邪気に信じていたものですが、それは昭和の後半に生まれた都市生活者の、刷り込まれた幻想だったのかもしれませんね。あの賑わっていた海水浴場が開かれない、なんてね。京急油壷マリンパークも廃館になってしまったし。なんか切ないな。

 でも三浦半島、いいところですよ。劒崎灯台から城ケ島に抜けるルートは、ドライブに最適です(山本コータローとウィークエンドの「岬めぐり」は、ここを歌ったものだという都市伝説あり)。マグロも三浦野菜も美味い。秋にはミカン狩りも楽しめます。皆様もよかったら訪れてみてください。

(おわり)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?