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上手にリラックス

 トラウマをもつ方々にとっての「安全」、体の健康を保ったり、自傷行為を手放したりするための工夫や対処について、これまでにお話ししてきました。今回は、「リラックス」について取り上げます。

 トラウマをもつ方は、常に心身が「警戒モード」に偏っています。生理的には、視床下部-下垂体-副腎(HPA軸といいます)を経路とする免疫反応が常にスタンバイし、自律神経を介した器官調節では、常に交感神経優位の状態で、全身の器官が“休みが取れない”ようになっています。免疫反応も交感神経優位も、一時的ならば、生存のために有利に働く合理的なシステムです。しかし、それが持続的に反応し続けていると、心身のさまざまな失調につながってしまいます。「警戒モード」を意識的に解き、リラックスすることが大切なのは、そのためです。

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