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ヨリドコに寄った話@東京都町田市小野路町

 6月下旬のとある日、町田市小野路町の「小野路宿」に足を運びました。え、ソレドコ、って?そうですよね。サッカーファンの方なら、ゼルビアのホームスタジアムがある場所の辺り、といえば見当がつくでしょうか。南の町田駅からも東の鶴川駅からも、はたまた北の京王・小田急多摩センター駅からも、いずれも神奈中の路線バスで十数分から30分ほども乗らないとたどり着かない場所です。

 鎌倉街道筋で古くから栄え、小野路“宿”というように、ちょっとした宿場町のような場所だったようです。

写真1・集落の中ほどにある「小野神社」。平安時代に、小野篁の7代あとの孫が武蔵国国司に就き、ここに篁の霊を祀ったのだそう。それほどの由緒ある地だ、ということ。

 で、なぜそんな小野路宿を訪ねたのか。それは、「ヨリドコ」さんを訪ねるため。「まちだ丘の上病院」(以下“まちおか”)が、訪問看護ステーションと地域交流拠点との複合施設「ヨリドコ」を当地で運営しているのですが、敷地の蔵や竹藪もつかって、さまざまな地域イベントを行っているというのです。それがちょっと面白そうだな、と。

 そして、どうやって私を見つけ、私の何に興味を持ってくださったのか、まちおかさんはずいぶん前から私のnoteをフォローしてくださっているのですよ。これは行ってみるしかないでしょ。

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 「小野神社前」バス停で降り(多摩センターからの日中のバス便は、50分に1本しかないんだよね)、北側に数十mほど戻った道沿いに「ヨリドコ」さんはあります。建物はしっかりバリアフリーが施された新築なのですが、奥にある例の蔵や裏庭の竹林などは、古くからのものをそのまま残しているようです。

 「ヨリドコ」さんにはカフェがあり、アイスコーヒーをいただいた後で、店番(店長?)のイケメン男子に声をかけると、外で作業をしていた施設長さんにつないでくれました。

写真2・カウンターでアイスコーヒーをいただく。

 施設長さんは、いただいた名刺には「ヨリドコおじさん」とあるものの、お若く血色のいい(腰痛治りかけで血色の悪い私との対比です笑)男性で、あれこれ説明してくださいました。いわく、

一般の医療とは別に、地域の方が自由に集い、誰もがやりたいことができる環境を作りたかった。放っておいたら生えすぎる竹を皆で切り出して竹灯籠を作ってみたり、蔵でお蚕さん飼ってみたり。お蚕さんのサークルはもう50人くらいになっているんですよ。ほらそこの庭の畑は、近所の方が「畑にしたいんだけど」と、ご自分で作られたもの。こうやって楽しく集っていると、そのうちに、「近所の誰それさんが介護を必要としていそうだ」とか、地域のニーズが分かるようになる。でも基本は「やりたいことができる」を大切に。訪問看護師たちも、訪問の合間に時間があれば、お蚕の世話でも畑でも、自由にできるようにしているんですよ…。

(三倍速)

 いやはや面白い。私を含め、街の中で活動しようと思った時に、場と媒介物(モノ・コト)は大切ですよね。自分だったらこんなことするかな、といくつかアイデアも浮かんで、一人でにんまりしたりもしました。街の心理士として、勉強になりました。

 突撃訪問にも関わらず、お時間作っていただき、ありがとうございました。

写真3・隣の「交流館」(まちおかさんとは別の、公共施設)でいただいた、冷やしぶっかけうどん。地の小麦で作ったうどんらしい(うろ覚え)。“強め”のおうどんに、盛り盛りの大葉が合っていて、美味しかった。
写真4・小野路宿の街並み。手前が交流館、道なりに北(写真奥)に数十m進んだ先が「ヨリドコ」。

(おわり)

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