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恋未満【春の恋バナ祭り】

「じゃあ、代々木の花火大会見に行こうよ」


その文字に、一瞬私は怯んだ。


それは、
とあるオンラインゲームをしていたことのこと。

私はまだ20代半ばで、独身で、
東京で一人暮らしをしていた。

ゲームの中の彼とは気が合い、
よく一緒に狩りやレベル上げをしていた。

いつしか一緒に過ごす時間が長くなり、
仕事を終えて家に帰るのが楽しくなった。

しかしそれは、あくまでオンラインでのこと。


たくさんの人が行き交う大都会は、
何年いても自分の街という気がしなくて。

私はうっかり新宿までそう遠くない場所に
住んでることを話してしまった。


2人で釣りをしている(オンラインだけど)
何気ない話の中の一コマ。

季節は夏真っ只中で、
涼しいクーラーの効いた部屋で
戦いに明け暮れた後(オンラインのですよ)
何気ない会話をしながら過ごす休日は
かけがえのない癒しだった。



「あ、えっと、彼氏いるから、ゴメン」


当時はまだSNSなんて存在してなくて。
それでもチャットで話した友達と
ご飯を食べに行ったことはあった。

けど、
2人で花火大会って
デートだよね?
相手の顔が見えないのに
誘うってどうなの?


「そっか、、彼氏いても別にいいけどねー」


多分、別に彼氏がいても良かった。

もしそこに少しでも恋心があったのなら。

ただ、私は彼をそういう目では見れなかった。

いつも冗談を言い合えるような
気の合う友達のつもりでいたし、
これからもそうありたかった。


代々木で行われる神宮外苑花火大会は
きっと大規模でものすごく綺麗なんだろうな。

人混みに押されながら、手を繋いだりして。
もし2人で花火を見上げられていたら
恋に落ちていたかもしれないね。



なんてことを、
てる子さんの企画記事から軽く思い出しました。

ちなみにこの後、
彼はゲームにあまり来なくなってしまったのですが…

今となれば文字でだって恋に落ちることがあるのは知ってるし、だからきっとそういうことだったのでしょう。


恋の話はもうあらかた記事にしちゃってて、
残りはあまり口外できないことばかりなので笑
フィクションのほうがあまり思いつかなくて、
1000字いかなかったけど、
軽めの恋バナということでどうでしょうか|qω・)

ヘッダーも良かったらお付けします( ´ 。•ω•。)っ


『春の恋バナ祭り』は20日まで開催中💗

#春の恋バナ祭り



   


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