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【春弦サビ小説】人魚姫の秘密。

さて、マガジン読み切れてませんが行きます( • ̀ω•́ )✧


スズムラさんのアイデアを頂きます💗

↓このサイトで1〜259までに設定して、数字をぽん!


↓出た番号の作品から作ってみよー!(。・ω・)ノ゙


それで当てたのがこちら↓



すうぷさんの人魚姫で行きます( • ̀ω•́ )✧


「ママー!早く早く!」
「待って〜!里菜、ほらカバン忘れてる!」

ルナは毎朝、自転車を飛ばして
娘を幼稚園まで送っていく。

旦那は今日は会議だからと朝早く出かけていった。
それに合わせて早起きして2人分のお弁当を作る。

毎朝の慌ただしい日々も、
私にとってこの上なく愛おしいもの。

家に帰って一人になると、
いつものように両脚にクリームを塗った。
これを毎日塗らないと、
足が干からびて元の人魚に戻ってしまうのだ。




数年前のとある満月の夜、
海辺で人間の瑠奈と出会った。

一人で泣きながら海に入り、どんどん深く落ちていく瑠奈。彼女を抱き止めて、私は珊瑚の森の奥にある人魚の家に連れて帰った。

目を覚ました瑠奈は、どうして助けたのかとまた泣いていた。聞けば彼女は子供が生まれたばかりでノイローゼになり、子供に当たり散らす自分が嫌で嫌で生きていたくないらしい。旦那はほとんど家に帰ってこないし、外に女がいるのでお金もままならない。旦那の実家はすべてを瑠奈のせいにしてねちねち嫌味を言いに来る。

人魚のルナは、魔女にお願いをした。

「人魚はたった一度だけ、人間になれる方法があるのよね?それは自分の人生を捨てたいと思っている人間と自分を取り替えっこすること。お願い、彼女と私を取り替えて」

永遠のような長い時間を生きてきた人魚たちは、その短く鮮やかな人間たちの生活にいつも憧れていた。

「たった一度だけだから、よくお聞き。取り替えをしたら、お前はもう二度とこの海に入ることはできない。入ったら最後、海の泡となって溶けてしまう。それと、1日1回両脚に人間の肌を保つためのクリームを塗ること。これを怠るとあっという間に鱗が表れて干からびてしまう。決して忘れないんだよ」

人魚は頷いて、月の光の下で瑠奈と入れ替わった。
瑠奈は嬉しそうに夜の海を泳いであっという間に見えなくなった。



それからルナは『瑠奈』となり、子供を引き取って離婚し、勤めた先で今の旦那に出会い結婚した。

好きな男性と、可愛い子供。真珠から生まれる人魚にとってどちらもありえない宝物だ。こんな素敵な人生を捨ててしまうなんて、人間はなんと愚かなのだろう。だけどそのおかげでこうして私はここにいられるのだから。

ルナは窓の向こうのずっと遠くを見つめていた。
ここから海は見えないが、耳をすませば懐かしいあの波の音が耳の中で聴こえてくる。

窓から風が吹いて、部屋の片隅にあるピアノが音を鳴らしたような気がした。



いつもと違ってサーっとストーリーだけで書いてみました。

リレー小説の方にインスピレーションを頂いています✨ストーリーとしては別物です┏○)) ペコリ



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