エンジニアトークが一般にウケないのは形式が"裏切り"でなく"共犯"だと知られていないからだ
どうも、本職はフロントエンドエンジニア(FE)やってるリックェです。
フラコトで、FEのこと話せてうれしかったな。よかったらラジオの方も聞いてください。
エンジニアの話、したい欲に火がついちゃったな。
でも、やめとこう。エンジニアトークって一般にウケないから。や、えーと、その言い方はちょっと乱暴すぎるな。
なんでウケないか考えたんですよね。
それは、一般の人はエンジニアトークの構文理解してないからです。
もっというと、オチがどこにあるか理解ってない。
バイバイン
ドラえもんの『バイバイン』って話あるでしょ。
あの話のオチって「くりまんじゅうを宇宙に送る」じゃん。でもエンジニアにとってのオチは、「バイバインはかけたものが5分ごとに倍になる薬品」という説明の箇所なんだよね。正確にいうと、そこを起点に気がついた人から順に自分から落ち始めている。
例え話、メール転送
こんな感じのネタがありました。
少し、古い時代で webメールはまだ普及してなくて、みんなOutlookとかでメール見てたくらいのときを想像してもらえるといいけど。
この話聞いて、ニヤニヤしてるやつは、ここでもうニヤニヤしてる感じなんですよ。なんなら、これで全部終わっていい。
話者にオチを教えてもらう形式じゃないんですよ。聞く側がオチに気がつくこと自体がオチだから。
一応、一般の形式にあわせたオチも書いておきました。
これ、エンジニアじゃなくてもメールサーバーのダウンの理由はわかるラインを選んだつもりです。
つまり自宅か会社に1通メールがどこかから届くと、もう一方に転送され、転送先でも転送元に転送される。そこでまた転送されを延々と永遠に繰り返そうとするので、処理能力を超えて20万件のあたりでパンクしたというわけです。
最後の段落をオチとしてみると、大失敗!ってだけのシンプルなもので「裏切り」はないんだけど、そこに至るまでの
「おっ!何やら香ばしい香りがしてきましたぞ!」
っていう良さを感じてほしい。香ばしい香りの正体は、実際はご存知のおせんべが焼けてるだけなので。神戸牛を待つな。香りを辿っていた時間は幸福だったろう?
わからないのは専門性のせいじゃない
エンジニアが歯がゆい思いをしているのは、伝わりにくいのは形式の違いが原因なんだけど、それ以前に、おもしろさがわからない理由が専門知識のなさだと思われてることがある。
ここでは、「メールってずっと転送されるもんなのか?」とか「ずっと転送されるとサーバーはダウンするのか?」とかそもそも「サーバーって何?」といった無知のせいだと思われてるせいです。
この専門知識がないとわからない、というのは必ずしもそうじゃないと思うんだわ。今回の例だと、厳密な挙動わからないところは自分もある。もはや現在のメール転送はループ対策あるだろうし、負荷がかかるとサーバーがダウンするかどうかを知らなくても、ストーリーがそうなるようにあるのだから、転送が無限ループになり、サーバーというなにかがダウンした、そう想像して話を聞くのは容易いと思う。共犯関係を結ぼうぜ。
専門知識は怖い
とはいえ、自分の知らない専門知識って怖いよな、というのはそう思う。なに言ってるかわからないエラーメッセージを読み、どこ探していいかわからない資料を探しに行くというのを日常的にエンジニアはやるため「わからない耐性」は人よりあって、怖さを忘れて普通の人に専門知識を話しちゃうことはあるのかもな。これは反省しないともったいない!
まあいいや、着陸地点を見失ったので結論です。
エンジニアのトークは味ではなく香りを楽しんでくださいね。
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