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当たり前だけど、そりゃそうだけど、道は続く。

気付いた。道は続く。

自宅の近くの国道254号線。その自宅の近くの通りは、春日通りと言う。夜中2時にコンビニへ行き、「夜中なのにこんなにクルマ。騒がしいなぁ」と思いながらも、少しその光景に安心する。

仕事が終わり、テレビを見ていたら気付いたらうたた寝をしていた私は、喉が渇いたことを思い出し起きた。

またへんな時間に寝ちゃったよ、、、と思いながら、SNSと連絡をチェックして、どうでもいい内容の連絡を返す。いや、どうでもいいとは思ってないけれど。

さっきまで寝てて、寝汗をかいた気持ち悪いままのTシャツとテキトウな短パンで、サンダルを履いて、帽子を被り、マスクをして、家の鍵とiPhoneのみでコンビニへ向かう。

ああ、今日は月が綺麗だったんだっけ。見るの忘れてたや、と思いながら、空を見る。たしかに、大きくて主張が激しい。

けれども、254号線に出ると、もっと主張が激しい明かりがたくさんあって、月を見る気にはさらさらならなくなってしまう。

でも、それでも、その、主張の激しさはなんでか、心地が良い。

私、さっきまで電気付けっぱなしで寝てて、起きたら日付跨いでて、またやってしまったと幻滅したんだけど。

こんな時間にも、クルマ通りは多くて、同じようにコンビニに行く人も多くて、きっと今帰りなんだろうなっていう人も居て。

「なんだ、私だけが起きてるんじゃないじゃん」と思うと、夜中の、深夜2時の孤独感はスッと消えて、「みんな、明日も頑張ろうね、もう今日だけど」と思えてくる。

でもやっぱり深夜2時にガソリンスタンドで、必死に窓を拭いてたおじさんは、何かあったのかな、と気になってしまうな。

そのおじさんを見ながら、iPhoneで写真を撮る。もちろん254号線の。おじさんの写真ではない。

家に帰って、雪見だいふくを食べながら、254号線をSiriで聞くと、254号線沿いにあるお店しか出してくれない。

聞きたいのは、それじゃない。

しゃあなし、しっかり検索してみる。すると、254号線は、東京都文京区から長野県松本市まで続いているらしい。

え?めちゃくちゃ長いやん。その辺で終わると思ってた、その辺はどの辺かわからないけど。そう、すごい長い。私にとってはすごい、長い道。

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そこでわたしには、「こないだ私17号で埼玉縦断したけど、道ってすごいな?」という漠然とした思いが芽生えてきてしまった。

このすごさっていうのは、言葉では到底表現し切れないのだけれど、サラッと言うと、目の前にある道を進み続けると、聞いたことしか無い、行ったことのない場所に辿り着けるわけである。

このすごさ。テンションが上がる。走ってみたくなる。もちろん、チャリで。

免許を持っていないわたしは、道を知らない。254号線がどっかで有料道路になるかもしれないし、高速とかになっちゃうのかもしれない。

これは調べていいのだけど、調べた方が絶対にいいのだけど、調べないことにする。

ただ、254号線が松本まで行ける。

実際に行けば、きっと途中ここ曲がった方が近道だ、とかあるのかもしれないけど、わたしは254号線を通りたいと思う。

あと、一応言う。言っておく。決して「本当に行く」とは言ってない。

道が続くっていうのは本当にすごい。たまに、いつまで経ってもコンビニすらない道とか、いつまで経っても代わり映えしない道とかあるけど、そういうのも楽しくなってくる。

ここずっと通ったら、どこ行くんだろう。どこのどんな景色が見れるんだろう。

途中で、ベンチに腰掛けて一休みしながら見る空はどんな空だろう。そこでどんな音が聞こえるだろう。

道ってすごい。ずっと続いてる。歩くこと、進むことを辞めない限りは、ずっとずっと長く続いてる。

254号線、面白い。新しい気付きを与えてもらいました。

たまには、「また寝ちゃったよ…」となる日も、なにかの「きっかけ」になることもあるかもしれない。