永久に無落な花(コミティア145試し読み版 ※暴力シーンあり)
ぼやけた世界が赤く、煌々と光っている。身体中が叩きつけられた痛みで思うように動けない。焦げ臭い熱を帯びた空気を吸う度、肺の中に流れ込んできて上手く息が出来ない。今にも途絶えてしまいそうな意識の中、私は必死の思いで炎が燃え盛る車の中に取り残された目の前の母に向けて右手を前に伸ばす。
「久那 くなあぁっ!……お母さんは、アナタを愛してる……ずっと…ずっと、見守ってるから」
その瞬間、車が大きな音を立てて爆発した。同時に誰かが私の体を持ち上げて後ろに距離を取った。
「おい、大丈