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ドラマ|いちばんすきな花 最終話

ついにひとつの物語が終わってしまいました。まだまだあの4人を見ていたいと思っているけれど、どこかの街で4人が生きていると想いを馳せながら…今日もnoteを書いています。

今回はドラマ全体を通して感じたことも含めてなので、ざっくばらんで取り止めもなくなりそうな予感。

ここで書いた内容以外にも、好きなシーンや心に響いたセリフは心の中に盛り沢山なので、いつか文章を付け足すかも…!

いちばんすきな花(最終話)あらすじ

潮ゆくえ(多部未華子)が「ちょっと住みたいです」と提案したことで、春木椿(松下洸平)の家にしばらく住むことを決めた4人。ゆくえと深雪夜々(今田美桜)は同じ部屋で、椿はリビングのソファで寝ることに。翌朝、目を覚ました夜々が出勤のために出て行こうとしたタイミングで深夜バイトを終えた紅葉が「ただいま」と帰ってきた。そして「いってらっしゃーい」と夜々を見送った紅葉がリビングに行くと、ゆくえと椿はのんびりとコーヒーを飲んでいる。それを見た紅葉は思わず「夫婦みたいだね」と笑ってしまうのだった。
その夜、ゆくえ、椿、紅葉がカレー作り。そこにやって来た夜々のTシャツを見た紅葉が、Tシャツに描かれたイラストは自分の作品だと言う。夜々はネットで買ったと告げるが、どうやら紅葉のイラストが盗用されたらしい。犯罪に加担したとしょげる夜々に、紅葉は…。

引用:「いちばんすきな花」フジテレビ”Story”

暖かいため息が出た箇所

日常とコメディ

いちばんすきな花は、人々が”わかるわかる”と共感できるセリフを描いているのと同時に、コメディ要素も強いドラマでした。

生方さん前作「silent」のテンション感で見始めると、第1話で椿さんが、美容室でベラベラと話し始めた時「???」となってしまいそう。実際、私はちょちょちょっ!と一瞬何を見ているのかわからなくなりました。

でも、今振り返ると、このドラマは日常とコメディの両方をうまく取り入れている素敵なドラマだったなと私は思います。

ドラマを鑑賞するときに、それがどんなドラマなのか、日常に寄り添っているのか、ありえないラブコメなのか、予想不可能なミステリーなのか、それは見ている側がチューニングをする必要があると思っています。

私は、今回の第1話でコメディ要素もあるのかと、チューニングを合わせることができたので、ずっと楽しめました。

最終話で春木家に、オクサマとこのみちゃん、赤田と楓君が集まった時「何あれ、続編とか言っといてキャスト総入れ替えするやつ?」という展開には笑いました。ドラマを見ている視聴者をメタ認知していて、すごいです。

引っ越す前に、これまでドラマで登場してきた人々が全員春木家に揃うなんてこと、日常じゃほぼありえません。でも、ドラマだからできる。それが面白いんですよね。

ひとつのドラマを見ていて、自分の想定と違って面白いと思うか、ありえないと思うか、それはその人次第だと思います。

私は、ゴミだと思うものをわざわざ ”ゴミだ〜!” とゴミを作った方にも届く形で発信するのは好きじゃありません。私がゴミと言ったことで、素敵な作品をゴミだと思いこみ見なくなる人も増やしたくありません。

でも、誰かにこの気持ちを伝えたい!という表現の自由も人間にはあります。なので、もし自分の好みでないものに出会ったら、ヤフコメやSNSに投稿するのではなく、ナマズ(=旦那)に言おうと思います。

今回ここまで命を吹き込んでいる作品に出会った以上、発信する場では素敵な感想を綴り続けたいと思いました。

ささやかな変化の積み重ね

全11話の中で、4人を取り巻く環境はほとんど変わりませんでした。ゆくえに届く結婚式の招待状、椿さんをこき使う職場の上司、ナンパにあう夜々ちゃん、変わらない紅葉くんのバイト先。

周りは変わらないけれど、4人が出会ったことで4人の物事の捉え方と自分への肯定感が変化しました。

最後、家具屋さんの机を囲んだシーンでその表現がされていましたね。人から見たら、たったそれだけのことが、本人からしたら勇気のいる大きなことだったりする、椿さんが同じ美容院に通うなんてすごい変化なのでは!

希子ちゃんが穂積くんと塾で話すシーンでは、自分は学校に行くのがしんどい、だから自分のことだけを考える、保健室に来るかどうかは穂積が決めていいよ、と自分の意思を伝えます。

前話でゆくえに「しんどい時は自分のことだけを考えていいよ」と言われたことが希子ちゃんの心に響いていたのですね。

学校の”みんな”の対応が変わったわけではないけれど、希子ちゃんの捉え方が変わりました。

美鳥ちゃんの複雑な過去と4人それぞれとの交流、4人の今の人生とその周りの人々、まるっと含めて人との出会いで自分の中の何かがちょっと変わる、その過程を覗き見れた気がします。

りおの好きなシーン

赤田家のゴミ袋

ゴミとゴミ袋の話はこれまでもたくさん語られていましたが、最終話では赤田家でゴミ袋が登場。

ゴミ袋のしまう場所が、棚の中なのかゴミ箱の底なのか。赤田がゴミ箱にしまう派だと知った奥さんが、赤田家のルールはゴミ箱の底に入れることにしようと決めます。「ありがとう…その、合わせてくれて、こっちの価値観に」

小さいことでも他人同士が一緒に暮らす上で、価値観の相違があるのは当たり前です。その上でどう寄り添っていくのか。

餃子のタレの好みでもありましたが、二人の寄り添うところ、干渉しないところが夫婦の日常をよく表しているなと思いました。

その後、ゴミ袋の袋は洗面所のゴミ袋として使うから捨てないで!と言う奥さん。以前赤田が、ゴミ袋のゴミはゴミ!と言っていたのを思い出して笑ってしまいました。

赤田の価値観が入る隙はなく、当然のように赤田家の決定事項となりましたね。自分にとって当たり前は、価値観が違う人がいることに気づかず、擦り合わせる前提をぶっ飛ばしたりするよなと思ったシーンでした。

夜々ちゃんの恋

春木家に集まる8人。その中でこのみちゃんが椿さんとお話しします。

「片思いも楽しかったって」きっと椿さんは、夜々ちゃんの気持ちを断った後に夜々ちゃんのことを気にしていました。

だから、ゆくえに夜々ちゃん何か言ってた?と問いかけたわけで。その答えがこのみちゃんから返ってきた。

夜々ちゃんの恋が綺麗に幕を閉じたこと、椿さんがそのことを間接的に知ることができたこと、素敵な展開でした。このみちゃん、ナイス!

最終話も色々心に響きました。引っ越す前に4人でカーテンを外す姿には、思わずうるっときちゃいましたね。うるっと。愛らしい4人を思い出にしまい込んで、生方さんの他の作品も楽しみにしたいと思います。

ドラマの感想にお付き合いいただいた方、ありがとうございました!


前回の感想はこちら↓



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