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武術的老子解説

原文

道は常に無名にして樸なり。
小といえども、天下の良き臣とすることなし。
候王、もし良くこれを守れば、万物、将に自ら賓となす。
天地、相合わせ、以って甘露を降らせ、民、これ令なくして自ら均し。
始めに名有りて制す。
名、またすでに有りて、それまた将に止むを知る。
止むを知るは殆からずのゆえんなり。
例えば、道の天下に在るは、なお紅海における川谷のごとし。

解釈

道は常に無名にして純朴である。
それが小さく見えたとしても、自分の都合にいいように使えるものではない。
君主がこの道理をよくわきまえて国を治めれば、万民は自らを大切にするだろう。
天地は巡り、恩恵は注がれ、民は命令されることなく穏やかに暮らす。
人はどんなものにも名前をつける。
しかし、永遠にその名前では存在できないことも知っている。
それは、どんなものも無に帰っていくことを知っているからだ。
たとえば、道が天下に存在させているものが、海に流れ込む前の谷川のようなものだと言えば、わかりやすいだろうか。

コメント

技にはいろいろ名前がついている。
実践においては、その名前を意識して使う。
それぞれ、得意技というものがあれば、なおさらだ。
いくらきれいごとを並べても、得意技がなければ勝つことはできない。
日頃から磨きに磨きをかけた得意技さえあれば、自信につながる。
殴られようが蹴られようが、すべての動きをその技につなげていけば、必ず倒すことができる。
そのくらいの自信の持てる得意技を持つべきだ。
たとえそれが失敗しても、何回でも、変化応用しても、左右逆になっても、その技で倒すと決めることだ。
有が無になっても道を見失わないこと。
何度でも何度でも有に帰ってくるのだ。

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