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一億総表現者

「一億総表現者」という言葉を初めて目にしたのは、高校時代(もはや遠い目をしたくなるワード)に読んだ新聞記事だったような。それは小説の書き方的な書籍が売れているという内容だったのだけれど、年月を経て小説という形ではなく、SNSやこちらのnoteなどを通して、巷は現在ホンマモンの「一億総表現者」の様相を呈している。かくいう私は、驚くほどに言語運用能力の高い、名も知らぬ3歳児とそのジイジのチャンネルや、東海地方訛りのなぜか惹かれるおばあさんのチャンネルを中毒的に、同時に日々後悔を伴いつつ視ている訳だが、そんなちょっとお茶目な家族をお持ちの方もしかり、購入品を披露したり、自分の生い立ちを語るような方々までが「動画クリエイター」として表現者となっている。

そこで、この度私も晴れてここでにて一表現者となってみようかと!

目指すスタイルはファッション誌のコラムだが、最近のファッション誌はどうも読み物コーナーが増えている(あやふやな過去の記憶対比)。モード系ファッション誌では特にSDGsやLGBTQなどファッションとも関連のある社会事象が各誌で毎号のように特集されていて、それが理由の一つかと(知らんけど)。前置きはこの辺りにして「あれっ、この連載まだ続いてたんだぁ」的な、敢えて読まれることにはこだわらず、しかし継続性のあるコラムを目指して連載開始いたします。

今回は祝連載第一回目ということもあり、私財を投じて、新しい洋服でも購入してご紹介しようかと目論んだりもしたものの、最近散財が過ぎているため素早く断念し、この夏に購入したBACCAのべンベルグ混ジャケットをご紹介。目下ユーチューブに時間泥棒されている私ですが、幼児&ご老人系以外に視ている『シトウレイチャンネルNEW‼』の五月十八日の回でシトウさんも試着されていた代物だけど、しばらくして私めも色違いをポチり、トゥモローランドから激軽のダンボール箱が届いて即試着。「袖ながッ、ていうか大きくないか?」と軽く不安に駆られつつも、袖ロールアップ&「今はビッグサイズが流行」というトレンド情報でセルフ洗脳し、お気に入りの一着に仕立て上げた。ちなみにシトウさんも一緒に登場するトゥモローランドのスタッフさんも素材についての言及はなし。まあそんなものだよね。素材メーカーの従業員しか気にしないポイントよね。それよりも「カワイイ!」が聞かれたことが嬉しかったり。そして9月初旬台風が関西に接近した蒸し暑い日、そのお気に入りジャケットを着て出勤(掲載の似非インフルエンサーセルフィはその時に撮影)。北関東産地っぽい先染めチェックのこの素材はキュプラ/ポリ/レーヨンのフィラメント強撚生地。織物だけどなんだか経編みたいな組織感で程良くドライタッチなので、ベンベルグ効果も相まって台風の蒸し暑さも凌げそうな素材である。こんなことをそれとなくシトウレイチャンネルのコメント欄に書き込んでみようかな、なんて。 


Tシャツは豊中の古民家を店舗にされている古着屋さんツクモ商店で購入。

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