りんたRe

14

Dear, dear, dear people of the world.

"Do not come around Mt. Fuji during the holidays." The announcement was made. Every year in the summer, the "Fuji Skyline", a road around Mount Fuji, is opened to traffic, but this year it is not. Some of my acquaintances who live around Mt

スキ
1

魔法のない暮らし(テーマ 水)

朝風呂 仕事は不首尾だ。言ったことを違える人や、我を通して捻じ曲げる人が多すぎる。人ばかりでなく自分も力がない。 風呂。 湯を貯める。唯一リラックスできる時間。 普段防水のとても古いAndroidを持ち込んで、音楽を聞いている。もう、防水能力が維持されているのかだいぶ怪しい。諸々疲れていたので当たり障りのないピアノ曲、澤野弘之作曲のなにかを流していた。プレイリストはランダム再生だが、そのどれもが物悲しい。 業務上の返信ミスがないか気になり、ツイッターを確認した。それは

スキ
3

掌編「人」(課題 歌)300/300文字

「お前鼻歌下手だな」 ゴミ箱の隅に不審物と通報。珍しく生身の子供を発見。追い回し、移民局に渡す。車に戻り助手席に座るとコンビの最新アンドロイド警官M7が、ハンドルを握り歌っていた 「下手」 「まあ俺は元、人間だから」 「はは、冗談は上手。その曲は?」 「ブルース」 「音痴で懐古か」 「はは、人間らしいだろ」 「最新型だから?」 「ああ音痴も再現できる」 「それは先週強盗に殴られてからだろ?修理は?」 「いい。あれで、俺は人間だって気付いたんだ」 「最新鋭になると人間と区別が

スキ
4

ふたたび生命となるために

ふたたび生命となるために  お婆ちゃんは、井戸と東屋のある木造の平屋に住んでいる。一見雑草だらけの庭。毎日手入れに熱心だ。花の苗が植えられていて、季節ごと庭のあちこちで、色とりどりの蕾が膨らむ。生命に満ち、美しい。    この庭で、花が咲くことは決してない。    お婆ちゃんは蕾のうちに鋭利な鋏で茎を切る。郵便配達夫、蕾をもらいにくるパン屋の女将、街の人々に分け隔てなく配る。  やがてそれは、美しく花開き、街を彩る。  「なぜ庭で咲かせないのです?」取材の際にそ

スキ
1

掌編「船」(題 涙)299字

人類、数えて三度目となる愚かな大戦の終結 勝敗はない。急速な海面の上昇により戦争どころではなくなった。互いの利益よりも、種の存亡をかけ自然と向き合う 災害は国境線を消滅させた。海や多くの川を持つ国の境界が消えた。 10年後、海面が50センチ上昇。人類は残り少ない土地に身を寄せる。いくつかの政府が、荒れ狂う海流の調査の折に、戦争で沈んだ艦船を幾つも発見 モニターに映る、海底に横たわる船は、激しく揺らめく。内部から大量の水が噴出しているようだ。この不思議な現象は、温暖化以

スキ
5

掌編「私へ」

私へ 君と一緒に薬を飲んで入れ替わったこと、感謝してる あの後、私は君の酷い境遇を克服するためあらゆることしたよ。共感じゃなくて身に染みて、ほんとうに辛い状態だった。 おかげで私は、精神的にとても成長できた。 あのあと君は私の姿で才能を発揮して。凄いよ私がスポットライト浴びてる!フォロワー数やばくない?ほんとに私なのかな笑 元に戻ろうってメッセ、嬉しかった、覚えててくれて。 だけど戻ったら、その眩しさを維持できる自信ない。 スキャンダルで苦戦してるの、誤解だって

スキ
3

短編「月光生」

月光生 「つまり、自分が永遠でなくなるのが怖いと。お変わりありませんね。最近は、こういう薬が出ていて……」 痩けた頬に最低限の化粧だけをした医師が、視線を決してこちらに向けないままディスプレイに示したのは、半月状の種子だった。 今日ようやく診察にやってきたわたしは、しばらく人と話をしていなかったので、咄嗟に声が出なかった。「はあ」と言ったつもりが、嗄れた鳴き声のような音が出た。 「ちょうど試供品があります。試してみますか」 うなずいて、マニキュアが剥げて爪の根元が白くなった

スキ
3

掌編 「午前三時半 BAR地下一階」 題「酒」

「あなたなしでは、いられない?…なんて。 古い歌だっけ。あったよね。確か。 ねえ、ね。聞いてる? ジンライム美味しいよ。 香りと、熱さね。喉に滲みるのがいいよね。胸が焦げて身震いするよ。これ、何かに似てる。 うーん…。あ、酔ってて聞いてないでしょ。もう眠いの?いつもそうだよね。じゃあ言うから。むしろ寝てていいから。 ねえ。一緒に飲んでると、身体中のすべて、細胞も脳も眼球も内臓も足の指先も指輪もね、すべてあなたになっちゃうような、あなたと一つになった気がするんだよ。この感覚、わ

スキ
6

言語結晶

人にあまり興味がないせいか、自分も人から覚えられたり認識されると思っていない。相手のこともろくに覚えていないし、相手もこちらをすぐに忘れる。最初からこうではなかった。軽薄に誰かを強く強く信じたし、予想外に裏切ってしまったこともある。自分が行いうることを人がしないと思うのは想像力が無さすぎる。ここ数年は裏切られてもよいと思う人だけを信じて、誠実に向き合うことにしている。痛みはある。痛くて良いのではないか。言わなければ誰も傷つくことも、不快な思いをすることもない。共感を求めない感

スキ
6

文フリ東京ありがとうございました!

遅くなりました。イベントに参加して来たのでご報告いたします。 今回私のブースにお越しいただきありがとうございました! 気にかけて下さった方や、ブース運営にご協力下さった方にも御礼申し上げます。 委託本もあって、ブースはとても賑やかでした。 開始直後に買いに来て下さる方がいたりと、今までにない体験ができました。 委託として置いた本は、私も全て読んでいます。とても好きな本です。買いに来て下さる方も同じ傾向の本が好き、ということで、楽しく交流することが

スキ
2