K noname

ここ数年は脚本家。作家、美術家。文芸小説とSFを書く。短詩好き。 好きな場所は、美術館…

K noname

ここ数年は脚本家。作家、美術家。文芸小説とSFを書く。短詩好き。 好きな場所は、美術館、書店、日常に潜む謎の空間。

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    日記や雑感です。 明日を思い出して。

最近の記事

夢想落日

日光を浴びて生きたい。 朝から夜へ、失われゆく光とともに迎える一日の終わりは少し希望に満ちているべきで、特に夕刻に、夕闇に浸りながら今日の終わりを予感することは、自然のダイナミズムに対して人間の青年期から老境、そして終焉を重ねるような寂しいくも静かな空気感がある。 この自然を当たり前のものとして体得していくためには、人を、昼夜の別のない環境の中に置くべきではないと思う。きちんと昼夜の順のある、朝に起きて、夕につと寂しくなり、夜に物憂く思い耽り眠ることができる暮らしは幸福だ。

    • 第四回文学フリマ京都に出店します

      みなさまこんにちは。 本日1/19、みやこめっせで行われる、 文学一次創作の同人誌即売会に出店しますのでお知らせします。 (一次創作とは、例えばアニメやその他コンテンツのファンメイドと呼ばれる二次創作ではなく、オリジナル作品ということです) 入って右手「あ-3」にいます このごろは、同人誌を出すことから出版に繋げる、所謂勝ち抜けが流行っていますが、参加者の方で、それを意識している方を見かけることはあまりありません。 ですので、安心して遊びに来てくださればと思います。 当

      • 第二十九回文学フリマ東京に出店します!きてね

        こんにちは 久しぶりの投稿、イベント前日の投稿になってしまいました。 11/24(日)に行われる、文学フリマ東京に参加しますのでお知らせします! 場所は、【ア-17】 入り口入ってずーっと右の壁際です!迷わないですよ。人も多くなくて空いてます 来てくださいね! (売り子さんも募集してます) 以上でエントリー終わる勢いですので、出店内容についてお知らせしますね。 今回頒布する作品も、活字や表現でできることに挑戦した作品ばかりです。 基本は既刊となります。 1.本年の文

        • 言語結晶

          人にあまり興味がないせいか、自分も人から覚えられたり認識されると思っていない。相手のこともろくに覚えていないし、相手もこちらをすぐに忘れる。最初からこうではなかった。軽薄に誰かを強く強く信じたし、予想外に裏切ってしまったこともある。自分が行いうることを人がしないと思うのは想像力が無さすぎる。ここ数年は裏切られてもよいと思う人だけを信じて、誠実に向き合うことにしている。痛みはある。痛くて良いのではないか。言わなければ誰も傷つくことも、不快な思いをすることもない。共感を求めない感

        夢想落日

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          3本

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          同じ月の模様を見ているか

          集まった子供達を大人があやす。 満月の描かれた絵本を開いて掲げ、それを正面から右の子供へ、左の子どもへ、ちゃんと見えるようにゆっくりと振りながら噛んで聞かせるように言う。 「お月様には、うさぎさんがいるんです!」 「わー」 いるんだ!その子供達のなかにいた子供のわたしは、そのとき初めて月にうさぎがいるということを知った。しかも、おもちをついているという。 そうなのか。うさぎがおもちを?食べるのか。どうしよう。ついこの間近くにあるうさぎ小屋で“どう

          ¥100

          同じ月の模様を見ているか

          ¥100

          文字や文章についての雑感20160725

          まだ小さな頃、周囲にあるいろいろなものの彩りを強く感じるような夏に、好奇心から山へ分け入って迷子になったことがある。最初は獣道なのか雨水の通り道なのかわからない道を進んでいたのだけれど、途中にある倒木を乗り越えた先の細いみちのようなものを進み、自身の腰ほどの高さまで伸びた雑草を踏み分けて分けて行きふっと疲れて、振り返ると道がなくなっていた。 少し戻ってみたのだけれど、足場が悪くて何度も転びそうになった。一歩、一歩と踏みしめることができる場所を選びながら戻っていたはずだけ

          文字や文章についての雑感20160725