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【ショートエッセイ】息子たちよ、この無念を超えて行け

ぼくは日本代表のサッカーを20年近く見続けてきた。
選手は皆、ぼくの息子のように思っている。

勝った時は嬉しくてたまらないが、負けだ時は選手と同じくらいに気持ちが落ち込む。

オリンピックでも息子たちは大活躍をしてくれた。
開幕から続けて勝利を届けてくれて、気分よく会社に行くことができた。

準々決勝戦、スペインに負けてしまった。
実力で負けてしまったのなら、すっきり受け入れられる。
しかしなぁ・・・。

反撃のシュートは相手選手を背にして、技ありの一撃だった。
誰がどう見てもオフサイドじゃない。
繰り返して言うけど、洗練されたテクニックだ。

それをまるで重箱の隅をつつくようなジャッジで覆されてしまった。

オフサイドラインから数cmだけ足が超えていた。
こんな微妙なことで、VARによる確認をレフェリーが自分から確認するなんて、過去に聞いたことがない。

そんな厳格な判定が、果たして必要だったのだろうか。

息子たちは薄々わかっていただろうが、この場面でレフェリーが最大の敵だと認識してしまった。

12対11、しかも12人目は最強の敵なのに、手も足も出せない。
これじゃ、まともに戦えるはずがない。

かわいそうな試合だった。
さぞかし悔しかっただろう。

せめて選手たちが平静を保てる心理状態で戦わせてやってもらえないだろうか。

あの試合の無念さは、選手たちの心から一生消えない。
そんなことまでわかって、レフェリーはあんな酷い判定をしたのだろうか。

ぼくにはただの自己満足にしか思えない。


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