【連載小説】小五郎は逃げない 第37話
奪還 5/6 桂はこの戦いが終われば、寅之助を以蔵から引き取りたいと思っていた。以蔵も一緒に長州に来てくれると言っている。長州に帰れば、以蔵にはやってもらいたいことがたくさんある。高杉が画策している兵力の増強に、以蔵の力が必要になる。以蔵の戦闘スキルを、新たな兵に伝授することができれば、個々に高い戦闘能力を持った無敵の兵団を作ることができる。以蔵にはぜひその団長になってもらいたい。桂はその指揮官となる。そうなれば、以蔵は日本中を連戦して回ることになり、寅之助の面倒を見ることが