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ヲタク的視点 映画『莉の対』

こちらのレビュー(?)はネタバレ含みます。
見たくない方は見ないようにお願いします。

また、ヲタク的視点なため、
完全素人かつ
映画にはまったく詳しくありませんので
変な表現等があっても気にしないでください。

ではではスタート。




まず、この映画の前に、私が田中稔彦さんという俳優のファンであることを少し。
友人から、とある2.5次元舞台を勧められて、紆余曲折あり、気づいたら田中稔彦という俳優のファンになっていました。

俳優になったエピソードも面白すぎるし、
実際舞台に行ってみたり、ブログを見るうちに、
あれ、この人ちょっとおかしいのかな??(褒め言葉)
って思ったら最後。ファンになってました。笑
もう約5年前…??びっくり。

あまりにも行動がぶっ飛びすぎてて、こんな人もいるんだなぁと、今でも思う。
ある意味で強烈に羨ましい。でも、それが出来るからこそ人を惹きつけるんだろうと思います。

前置き長。笑


映画についてポツポツと感じたことを書き出してみます。

文字から始まりますが、テアトルのスクリーンと座席(一番後ろ)と自分の視力の悪さで、
メガネ掛けてたのにかろうじて読めたり読めなかったり。笑
心の中で苦笑。
スタートで画面に集中させる演出だと思いました。

極端、と何処かでおっしゃっていた気がしますが、
まさに。でした。
(空耳だったらごめんです)

極端だからこそ、ある意味丁寧に伝える描写ではなく
感情で殴ってくるタイプだな、と。

表面とコアどっちかしかなくて、極端。

それぞれの登場人物の視点で抱える感情が違うので、
すごい詰まってる感があった。
もう言いたいことアレもこれもある!!
みたいなのを感じました。
だからか、逆に誰にも感情移入せずに見れた。
客観的に。

本来はそれぞれのバックボーンがあるだろうけど、
描いていないのは、それが余白なんだろうか。
この人はいつからこうなんだろう、とか、
あれこれ想像させられたのでこれは稔くんの思惑なのかもしれない。

この辺で、よく3時間に納めたな…って正直思った。、
自分のステータスへのこだわり、承認欲求、理解、共感、怒り、焦り、、、
満たされない思いをみんなが抱えていて、
すごく濃厚。

家族ターンはもっとお子様にフォーカスされるかと思いきや、
大人個人が抱える問題にフォーカスされてると感じたのはちょっと意外?新鮮だったかな。
私は好きだった。

登場人物の持つ感情がでかすぎて
てんこ盛りだったけど、
もし掘り下げるとしたら、
一番スピンオフしてほしいのは
彰夫君演じる佐藤慎也。
ここ掘り下げてもらえたら、
真斗をもっと理解できたかもしれないなぁ、
なんて思いました。
あとは単純に気になる。
なんでこうなったのか?何がこうさせたのか?
悪いやつになりきれないのは監督の優しさなのかな、と感じました。

あと、光莉が麻美に例の画像を見せるシーン。
後半のたたみかけのところ。
あそこの光莉の感情が全く掴めなかった。
そこに至るまでの流れで、こうかな?って思うことはあるけど、
嫉妬なのか、いわゆる『ざまぁ』なのか、
これまでの『復讐』なのか、、、

そして、北海道の景色の美しさは圧巻。

これは劇場のデカスクリーンでみれて良かった。
山頂からの美しさ、雲を見下ろす景色は息を呑んだ。
確か普段立ち入り禁止エリア(?)のトンネルの景色も良かった。

ふわふわな雪。白い世界。
優しい雪の世界ではなくて、ただそこにある自然。
ドロドロした人間関係とのコントラストが美しいな、と。

私は雪が降った時の音がすごく好きで。
といっても都会育ちなので、たまーに積もる時か、
スキー場くらいなんだけど。
シーンとするかんじ。しんしんとする感じ。
すごく、好き。

息が詰まるような雪のシーン。
音のない世界で生きてきて、
最初に聞こえた音があのセリフなのか、
それとも、やはり音は聞こえないままだったのか、、、

どちらにも救いがあると思う。

ここまで本当に徒然に書いてるけど、
レビュー力がなくて申し訳ない。。。

全体を通すと、各キャラが強くて、
光莉と真斗はもう少しフォーカスして掘り下げてもよかったのかな?
2人の物語りが軸なのだとしたら、少しばかり、他に目がいきすぎてしまったかな?
と、思ったけど、
光莉が無色であることが、周囲の色が極端に強いことで対比させられているとしたらストレートだな。

真斗は絶対に闇が深いはずなのに、
あまり表面に出るエピソードが少なくて、
光莉に惹かれていく(流されていく?)部分が、
もう少し知りたかった。

想像よりもいろんなものが詰め込まれていて、
びっくりしたし、3時間の意味がわかったし、
カットしたシーンも気になる。

カメラワークとか手ブレとか音響とか諸々気になる些細なところもあったよ。

だけど、それを含めて、この作品。
稔くんが作りたかった映画。
それを浴びることができて幸せでした。


私も、枯渇しているからこそ、
何かのヲタクをずーっとやってるし、
その枯渇がなくなったら、
きっと世界は無色になるんだと思う。

そうなったら、どうやって生きていけばいいのか
多分わからなくなる。

だからこそ、対を求める心は止められないんだろうな。


よくわからない感想をここまで読んでくれたみなさま、ありがとうございました。