欺瞞

もう声も残ってないのだ鰭さえも戻るも進むも何も見えない同胞たちは最初からいない


こんな短歌?詩?よくわからないものを熟熟書いてしまうほどにきっと私はおかしいんだと思う。

もう私はこのまま生きていくしかない、ということに心の底から絶望している。地獄を過ぎたならもう意味はなくて、業火で負った火傷も手足の傷もぼろぼろの皮膚もどうでもいいんだって。五体満足で口角に力が入れられる余力があるなら、それ以外は関係ないんだって。今地獄にいる人に手を伸ばしなさい、って言われても私の骨は折れたままなんだけどなあ。


アスファルトの感触すらこんなにも痛いんだって、どうしたって伝わらないし伝えることも諦めるしかないことを言い聞かせる。

救われたいと思うことすら傲慢だ。皮膚がどろどろにとけて人のかたちを保てなくなった人を見て、傷だらけでも仮面がつけられるトルソーがあるだけ良いのだと思いなさいと声がする。
こんなこと言ったら叱られるだろうけど、こんな骨格なら無い方がマシだったし、いっそばらばらに分解して踏みつけてもらったほうがみんな見てくれたかもなあ。



「上手く生きてるでしょ」「頑張ってるなあ」「あなたなら大丈夫だと思うから言うけど」
全部全部全部全部全部黙ってくれお願いだから。
これから先も騙されててね、無責任なあなたへ。

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