見出し画像

ハンディを持つ息子がコロナに罹り、要介護の義母を抱えているのに、私も陽性者となった日からの療養記録⑤

9月12日(月) 療養5日目。
平熱キープ。無症状キープ。
体ほとんど動かさないくせに、時間通りにお腹は空く。
娘が作ってくれるご飯がうますぎて、確実に太ったと思われる。。。
息子は夜になると咳が出たりしてるものの、その他は至って元気!

解除日のことをハッキリさせようと、陽性者サポートセンターへ確認。
7日からの短縮見直しは(有症状者でも療養期間は7日間に変更)それ以前に診断を受けた人にも適用になるそうで、その計算からすると5日発症の息子は13日解除、7日発症の私は15日解除ということになるそうだ。
ただ、私が動けない限り息子だけが解除になっても通勤などのサポートが出来ないので(この部分まで娘にさせてしまうのは忍びない)、息子にはあと2日辛抱して貰い、私と同じ15日をもって解除ということにした。

ご心配の方もいらっしゃると思うので補足を。
7日で解除にはなるものの、プラス3日間はまだリスクがあるため、人と会うことや長時間の外出などは控えるようにとのことなので(じゃあなんで7日に短縮したのか疑問・・・)、かえって息子にとってはこれで良かったんじゃないかと思ったりする。

息子の勤務先に確認をしたところ、もともと15日までの療養と聞いていたので、出勤は16日からお願いしたいと思っていました、とのお返事。
具体的な日にちが見えてきた。
見通しがつき始めたことで、息子の表情もぱぁっと明るくなった。
彼は先の見通しがつかないことが何よりも耐えられない人なので、この数日間は本当に辛かったことだろうと思う。
耐えてくれて、理解しようとしてくれて、ありがとう。
ゴールはもうすぐだ!!!!!

そして、ここからはまた義母絡みの話。

今日から義母に関する連絡は娘へ電話して貰うよう、番号も書いて土曜日の日にクリニックへ夫が連絡帳で伝えていた。「了承しました」という返信も印鑑つきで頂いている(写真で確認済)。
それなのに、約束の8:00になっても電話が来ないと娘からLINEが入る。
家の電話が鳴っているのが聞こえた。
私がいる部屋にも娘の部屋にも家電の子機はない。だから出られない。
義母の部屋には子機はある。が、出ない。
(音声でクリニックからです、って分かるのに・・・)

ほどなくして、私のスマホが鳴る。クリニックからだ。
先日夫にキレられた影響もあるのか、未だかつて聞いたことのないような、ご丁寧な話し方である。
「ご体調が優れない中、大変申し訳ございません。本日からお嬢様へ連絡することとなっておりましたが、恐れ入りますがお嬢様の番号を教えていただけますでしょうか・・・」

はい!想定内笑

なんのための連絡帳でしょうか。
「了承しました」って印鑑まで押したスタッフさん、何を了承なさったのでしょうか。
「申し渡しが不十分で・・・」と平謝りされたけど。
いや、謝らないで。アナタのとこ、今に始まったことじゃないから。
若干チクチク言いつつも、娘の番号はちゃんと伝えた。
(そこまで意地悪ババアじゃないし!)
明日は娘に義母をクリニックまで連れて行って貰うという大仕事が待っている。
くれぐれも娘を不安に陥れるような真似はして欲しくない。
また何かやらかしたら、今度は私が本気でキレるからな!!!!!!!

そして15日の解除後は、私が送迎することでモンダイナイとのこと。
(解除後3日間はハイリスク者や高齢者との接触は避けるようにってなってるので、院内へ入ることはしない)
もともと濃厚接触者の家族に送迎させてたようなクリニックだからこそ、この時期の私でもいいってなったんだろうな、とは思ったけど(多分マトモなとこなら許可しないと思われる・・・)、娘の負担が減らせることが出来るのは、すごく良かったと思う。

娘にいろいろ申し訳ないと思う気持ちを拭うことが出来ない。
家族それぞれいろいろ不自由をかけているが、一番はやっぱり娘だ。
夫は今日から勤務に戻ってしまったので、全ての負担を彼女に請け負って貰っている現状。
昨日は疲れが抜けずになかなか起き上がれなかったという娘を助けてあげることも出来ず、「今日くらいは娘のこと休ませてあげて!!あの子倒れちゃうよ!!」と、夫に訴えることしか出来なかった。
っていうか夫よ、なぜ言われなくちゃ気づかない・・・。
アナタまで上げ膳据え膳だったのは、どう考えてもおかしいからな!!!

こんな現状もあり、「娘が可哀想で仕方ない」と実母に電話で泣きついた。
母はうんうんと聞いてくれて、「でもね、この経験がきっとあの子のこれからの糧になるはずから」と言った。

「あなたが24歳の頃、どうだったか思い出してみな。
もう結婚して子どももいたから今のあの子とは状況が違うかもしれないけど、私は遠くからあなたの苦労話を聞きながら、ただあなたの幸せを祈ることしか出来なかった。
でもあなたはちゃんと、乗り越えたじゃない。
すぐに助けに行ってあげられないもどかしさ、私もよく分かるよ。辛いね。
でもきっと、この数日間の経験は、あの子をきっと成長させてくれている。
あの子の今後の人生が、もっと豊かになる。そう信じて見守ろう。
外に出られるようになったら、今まで以上にしっかり愛情を伝えればいい。
あの子はきっとあなたの気持ち分かってるから」

母心の深さを、今になって改めて思い知る。
母も24歳の私のことを、ハラハラしながら、こうやって思いを重ねながら、遠くから見守っていてくれていたのだ。
この愛情深い母のもとに生まれて本当に私は幸せだった。
そう思って涙が止まらなくなった。
私もしっかり娘に、息子に、愛を伝えられる母でありたいと思った。
お母さんありがとう。
もう少しがんばるね!!

母、というば。
もう一人の母とそう言えば話せていなかったことに気づく。
私が発症して以来、関係機関への連絡や調整はしていたけれど、本人には電話もしてないや。
息子のこと、自分のことで精一杯すぎた。

普段からワガママ放題で、自分の希望が通るのが当たり前で、
厳しいくらいに徹底していた感染対策を「自分だけ除け者にされてる」と各所に言いふらすような人。
嫁いできた当時から、ずっとずっと私をいじめてきた人。
息子の障がいを「あなたのせい」だと言い(正しくは先天性の脳の機能障害です)、「そんな子は施設に入れろ」と言われて自分で頑張って育てると言った私に「無責任な」と言い放った人。

でもきっと、義母もこの不自由な生活に不安を抱いているだろう。
不便さを強いていることには間違いない。
夫が穏やかにいろいろ説明してくれているとは到底思えないし、これ以上娘に面倒な仕事をお願いするのは嫌だった。

意を決して義母のスマホに電話をかける。
「はい」細い声が、ほんの少しだけ懐かしい。

「rinoです。この度は、ご不便な思いをたくさんさせてしまって、本当に本当に申し訳ありませんでした!」
反応は・・・特に怒ってはなさそうだ。
健康状態を聞く。1日おきにクリニックに行ってることもあり、その点は問題なさそう。
「rinoさんと〇〇(息子)はどうなの?」と聞かれたので、軽快に向かっていることを伝えた。
「ああそう。じゃあよかった」
心配してくれてたんだ。

明日の送迎は娘に頼んであること。
15日からは私が送迎出来ること。
部屋は出来るだけドアを閉めていて欲しいこと。
(息子と私がトイレなどへ出入り出来なくなる)
命と安全を守るために、もうしばらく辛抱して欲しいということ・・・。

「ああそう。じゃあ15日からはrinoさんが色々やってくれるのね」
はい、そうなりますね。
「分かった。じゃあ15日から、よろしくお願いします」

滅多に聞けない「お願いします」に、さすがの義母も気持ちが参ってしまっているんだろうな、と感じた。
罹患者の「もう少し」と、家族の「もう少し」の意味合いは、少し違うのかも知れない。
罹患者よりも、もっともっと強い気持ちで「その日(解除日)」を待っているのかも知れない。

今は離れてるからしおらしいだけで、実際顔を合わせたらまた以前のように振り回される毎日が待っているのは目に見えているけど、

解除になったら、献立のワガママくらいは聞いてあげよう。


#新型コロナウイルス感染症
#家庭内感染
#家族
#知的障がいの息子 (陽性)
#要介護の義母 (陰性)
#母の想い
#もうすぐ解除 !!!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?