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星屑122 みまもるはなし

2017年11月27日

 いつのまにか今月もあと数日で終わってしまいます。月末が来るたびに、私はこの一ヶ月なにをしてたんだろう……という気持ちになります。制作も論文もそろそろ大詰めの時期なのにまだ足踏みしている状態です。危機感をもたないとそろそろ危ない。

 いよいよ本格的に大学受験の時期がやってきていて、この週末も自分の大学では推薦入試がありました。私は試験監督として会場に紛れ込んでいたのですが、高校生の緊張する様子がなんとも初々しく、監督官控え室で自分もこんなだったはずなのになあ、おかしいなあと言い合っていました。制服を着ていた頃がなつかしい。あれだけ集中して勉強した時期は後にも先にもあの時だけだと思います。高校はそれなりに楽しかったですがもう戻りたくはありません。

 立場が変われども、受験独特の雰囲気にはあまり慣れません。試験中こちらは見守るだけのはずなのに、張り詰めた空気にこちらも当てられたのか、監督後はみんな疲れているようでした。和気藹々とはさすがにできませんが、リラックスして受験に臨んでほしいと思います。緊張すると無駄に焦ったり視野が狭くなりがちで、自分の力が発揮しづらいからです。手先をしっかり温めて、深く息を吸うだけで大分緊張はとけます。

 試験のかたわらで、先生とものづくりについて色々と話していました。「クリエーター」という言葉は、さまざまな仕事をする人たちのハードルをどんどん高くしているから、あまりその言葉を使いたくないだとか、それに囚われて「いいもの」を作るまで他人に見せることができなくなって、結局なにもできないままになってしまうだとか、特に学生はその傾向が顕著にみてとれる、とも仰っていました。

 確かに制作途中のものを見せたり、まだ自分の中でまとまっていないものを見てもらうのは勇気がいると感じます。そして大抵、自分が納得のいっていない部分を的確に突かれるので、なにか言われるのが億劫になってしまって結局抱え込んでしまったり。自業自得といってしまえばそれまでかもしれませんが、考える行程はひとそれぞれです。一人で黙々と考えたい人もいるし、なにか話しながら考える人もいる。ただ、作業工程が人それぞれだからといって最後まで完璧にこなそうとするとひとりよがりになりかねないので、自分のペースをみつけて相談してほしいとも言っていました。

 自分もひとりよがりになってしまわないように、気が向いたらいろいろ話すようにしよう。


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