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星屑210 よみきるはなし

2020年7月5日
 梅雨らしい雨といえばそれっぽい雨が降っています。こんなに「雨が降っている」と意識する梅雨は久しぶりかもしれません。つい先週は暑さで寝れなかったというのに、今朝は寒くてタオルケットをつまさきから頭まできっちりかぶっても寒くて震えていました。今日は羽毛ぶとんを出して寝るべきか、厚着をして寝るべきか……明日は気温が高いらしい……悩みどころです。
 先週は久しぶりにすこし遠いところにある大きい本屋に行きました。中四国を拠点にしている書店なのになぜか東京に1店舗だけ出している本屋で、以前見つけた時はあまりの懐かしさに奇声をあげてしまい、一緒にいた人に不審な目で見られたのを覚えています。懐かしい懐かしいと言っても、懐かしい部分は書店名と什器の色だけで、取り扱っているのはもちろん全国に流通している書籍なので、他の書店ととりたてて変わっているところはありません。ブルーカード、もういらないと思って捨てちゃったなあ。
 しっかり選書してある小さめの本屋で書店ごとの特色をみるのも面白いのですが、本が多ければ多いほど、知らない本に出会うきっかけは大きくなりますね。なんとなく手に取った本がのちのち自分に大きな影響をあたえたりするのも本屋ならではだと思います。
 職業柄、様々な分野の本を読むようになりました。本というよりは本になる前のゲラなので、厳密には本の状態では読んでいませんが。きっかけがない限り読まないようなエッセイ、スピリチュアル系、ノンフィクションなどなど。今までは物語性のある小説しか読んでこなかったのでとても刺激的です。
 昔は、1冊読みきるのに数日かかるのが当たり前だったのですが、最近は数時間あれば読みきれるようになってしまい、職業病を実感することが多くなりました。内容を理解しているかはさておいて、するする読めるのは自分でもびっくりします。興味のない内容のものは時間がかかることも多いのが実態ですが……。
 読む中で共感できる事柄、きになる言葉遣いや世界観。書き手によって文章は全く違うし、同じ題材でも真逆のことを主張していたりもします。書き手はもちろん、編集さんがどのような意図で、どんな時期に何の内容の本を出すのか。作る側にならなければわからなかったことがたくさんあります。知らなければよかった内部事情や大人の事情もあります。それをひっくるめて、この業界の沼にどんどんはまって言っているのだと思います。面白いこぼれ話があれば、またここでつらつら書こうかな。今回は、この辺で。

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