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星屑223 うちあわせばなし

2021年4月19日
 すっかり春の陽気ですね。更新ができないでいるうちに、桜が咲き、黄砂が舞い、緊急事態宣言が解除されました。そうこうしているうちに四月も半ば、めまぐるしい日々をすごしています。
 緊急事態宣言、もはや宣言に意味はあったのか? という程度でしたね。まんえん防止とか言ってるけど聖火リレーは行っているし、なんなのでしょう。ふざけてるのかな。
 先日、冊子版星屑の制作の相談をしに、個人的にいつもお世話になっている印刷所に行ってきました。ゲラも紙見本も持っていかないといけないのに当日は大雨で、濡れないようにどきどきしながら向かいました。なにか大事な制作をするときは大抵ここに頼んでいる、心強い印刷所です。紙の取り都合や印刷加工のこと、特殊加工についていろいろと相談し、ある程度のイメージを固めることができました。あとは色校正をして、造本設計を改めて見直して、文字校正をきちんとして入稿すれば第一段階は終わりかな。やることが地味に多く進みがなかなかに遅いですが、おもしろいものを作れるように頑張りたいと思います。自分のしたいことをイメージして、それをどのような順番でこなしていけば理想に近づけるのか、だんだんわかってきて楽しいです。これが成長というやつでしょうか。
 成長といえば、つい先日中学生の頃大好きだった作家さんの装丁を事務所の仕事で担当しました。シリーズの最終巻の文庫。一巻の単行本から約一四年の時間が経ち、ついに文庫版も完結します。自分が中学生の時に読んだシリーズのデザインをしているというこの不思議。読んだときはお兄さんだった主人公たちも、いつの間にか私の方がお姉さんになってしまいました。内容をすっかり忘れていると思っていましたが、読み返すと初めて読んだときの感動や記憶が蘇ってきて一瞬で引き戻されました。数時間で読めてしまい、児童書ってこんなに読みやすいのかと驚きつつ。
 さすがに中学生の頃は金銭的な面で文庫本が多く、単行本を装丁で買うこと、イラストレーターやデザイナーに注目することはありませんでした。でもよく考えると、知らない作家の本は最初に表紙を見てなんだろうと思って手に取っていたし、このシリーズはこういうイラストのはず、とタイトルよりも先にイラストで探すということをしたことがあるので、少なからず影響は受けていたのだと思います。今の事務所で手がけた本もかなり持っていることに気がつき、改めて社長の手腕と、今私がそこにいるご縁をかみしめています。多少なりともデザインが上手くなっていたらいいなあ。

自費出版・完全手製本で冊子版星屑を制作しています。第三弾の制作費のサポートよろしければお願いします!