初の骨折を経験して見えてきたもの
2019/8/14、私は人生で初めて骨折というものを経験しました。
骨折なんて初めてで戸惑うことばかりでしたが、この経験が他の誰かのお役に立てればと思いながらnoteに残しておきます。
人生初の救急車
とある会場で懇親会中に段差で転びました。その時に右足を内側にひねり、そのまま倒れて立ち上がれなくなりました。会場にいた方たちに支えられながらようやくソファに座りましたが、足の感覚が無くて力が入りませんでした。
すぐに応急処置でアイシングをしてもらいながら自力で帰れそうか、医者に行くか、判断しなければならなかったのですが、どうすれば良いのか自分でもわからなかったけど、頭は真っ白でした。ただ、骨折してないかひとまず病院で確かめたいという気持ちがあり病院に行くことにしました。
が、歩けなかったので周りの方が救急車と病院を手配してくださった。待つこと20分くらいだっただろうか、ドヤドヤと救急の方達が入って来て、急になんだか大ごとになっていました。脈を測ったり、どんな風に転んだのか質問を色々受け、戸惑っているうちに担架に乗せられ運ばれて行きました。
心の中で何度「重くてごめんなさい」と謝ったかわかりません。そして運ばれながら、「ああ、自分は自分で移動することが出来なくなったのか」と実感しました。
診断結果は?
緊急で夜間診療で診察してもらい、レントゲンを撮ってもらった結果は「捻挫」でした。なのでギプスもなく、包帯だけ巻いて松葉杖を借り、支払いを済ませ薬を受け取りタクシーを呼んでもらいました。
と、書いてますが、実際には窓口で会計することも薬を受け取ることもタクシーを呼ぶことも松葉杖では当然難儀し、救急車からずっと付き添いしてくださった方々が代わりやってくれたのでした。
初めての松葉杖でタクシーに乗ることすらままならない中、その方のおかげで私は御茶ノ水の病院から西荻窪の自宅まで何とか帰宅することが出来たのでした。
そして再び病院へ
帰宅後は到底登れないと思った階段を何とか登りきり、ひたすら夜通し足をアイシングして冷やしたりしていました。
もちろん会社は有休をいただきお休みです。そして翌々日、再び近所の整形外科に行きました。
お医者様「あれ?骨折してますね」
私「えっ・・・!!」
足の症状は変わらずとも心理的ショックが倍増。足の甲の剥離骨折ということでした。
その場ですぐにギプスで固定することになり、これまた人生初のギプス生活に。
この先どうやって生活したら良いのだろうか、通勤はどうしよう、買い物はどうしよう?食事はどうすればいいのだろう?そんな不安で押し潰されそうになった瞬間でした。
人生初の在宅ワークの日々
幸いに通勤に関しては会社に相談したら当面の在宅勤務の許可が下りました。なので通勤の悩みは一つクリアになりました。ごみ捨ての日にごみを捨てるだけで松葉づえつきながら10分以上時間がかかっていたので、これは本当に助かりました。
そしてネットスーパーを調べまくってフル活用。おかげで買い物のために外出せずに済みました。ネットスーパー万歳!
そして業界・職務内容特性もあるかとは思いますが、たいていの業務が在宅で全然できることもわかりました。とはいえ私はクライアントワークメインなので、お客様へのご訪問だけは如何ともしがたかったですが。
ただ、ずっと外出もせず家の中に閉じこもりっぱなしの生活だったので精神的には知らぬ間にだんだんダメージを受けていました。当然予定は全てキャンセルしていたので「ほんとは今頃○○していたのにな・・・」という積み重ねで徐々にふさぎ込んでいったという感じです。
そしていよいよ職場復帰
在宅で10営業日程度働いておりましたが、どうしても出社をしないといけなくなり、松葉づえで出勤する日がやってきました。
通勤時間は通常は約1時間。でもギプスして松葉杖つきながら出勤したらなんと約2時間かかりました。歩くのに時間がかかるのと駅構内の移動もまっさきにエレベーターを探したりいつもと違うことだらけで手間取り、出勤だけでぐったりでした。出勤するって今まで何とも思っていなかったけどこんなに大変なことだったのか、と身に染みて感じました。
でも、久しぶりの外の世界はなんだか新鮮で気分がちょっと晴れるのも感じました。
ギプスと松葉杖での通勤は1週間もありませんでした。まもなくギプスが取れたからです。
骨折をして初めて見えたもの
ギプスからも松葉杖からも解放されました。でもまだ骨はくっついてないので完治はしていません。痛みもらまだあります。このままずっと治らないかもと思うと気分が沈みそうになります。
でも骨折したからこその発見もたくさんありました。今まで何とも思ってなかった「自分の足で歩ける」ということがどれほどすごいことか。自動ドアやエレベーターの存在がどれだけありがたいか。
そして人の優しさと思いやりにたくさん触れることも出来ました。初対面の人間のために病院を探してくださり、救急車を呼んでくださる方。アイシングの応急措置をしてくださった方。一緒に救急車に乗って付き添いしてくださった方。松葉杖の私に電車で席を譲ってくださった方々。ドアをサッと開けてくださった方。荷物を持ってくださった方。そういう一つ一つの思いやりにどれだけ助けられたかわかりません。
そして外出することが出来なくてふさぎ込みそうになる気持ちはオンラインで随分と救ってもらいました。多分人には水や食事と同じように会話が必要なんだと思いました。それが例えオンラインであっても。
たくさんの方々にいただいた優しさと思いやりにこれから少しずつ返して行けたらと思います。足の痛みは完全には治ってないし、治らないかもしれませんが、痛みを感じるたび、今回の経験を思い出し忘れないようにするには逆に良いのかもしれません。
最後にご迷惑をかけてしまった方にはお詫びの気持ちが、そしてお世話になった方々には御礼の気持ちがどうか届きますように。
そして同じように骨折した方の何らかのお力になれれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?