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雑記:読書日記

読書って楽しいですよね。
私は「書く」のも好きなんですが、一定量書くとどうしても「読む」を欲してしまって、まとめて読まないといられなくなってしまうんですよね。俗に言う、インプットとアウトプットの均衡ということなのでしょうけれど、私の場合、読むほうが多くないと嫌みたいです。

そんなわけでぼちぼち読書しているのですけれど、noteに感想を載せていなかったのでまとめて載せておきます。少し前と、最近読んだ本で、X(Twitter)に感想を載せているため、だいたい140字くらいの短い感想文になっています。どれもネタバレはしません。フォロワーさんにおすすめしていただいた本も含まれております。読書好きのおすすめ本はわくわくしますね!おすすめしてくださったみなさま、ありがとうございます。




又吉直樹「月と散文」
センチメンタルでメランコリックなエッセイ集。小説を書く人は空想と現実がグラデーション、と言ったことがあったけれど、著者は完全に同居してると思った。感性も文章もやっぱり好きだなあ。春の夜に読むのにぴったりです。

殊能将之「ハサミ男」
おもしろかったけどミステリーとしてフェアか?と言われたら微妙。あまりにもフェアじゃないから「絶対ミスリードじゃん」と思いながら読んでしまった。でも、怪物作品であることは確か。こういう作品が著者のデビュー作だと知ると、商業デビューの壁の高さを痛感するよね。

A.A.ミルン「赤い館の秘密」
TLで話題だったので読めて嬉しい。くまのプーさんの原作者として有名だが本格ミステリも書いていたとは。現代ミステリ好きだと結末は想像ついてしまうけれど、それ以上に、ひとつの謎を深く深く追求していく姿やバディのどこかほのぼのしたやりとりがおもしろかった。

五条紀夫「クローズドサスペンスヘブン」
設定がぶっ飛んでいてすごい。特殊設定すぎる分いろいろ都合が良いし予測つくところもあるけど、おもしろかった。ただ「クローズド」とタイトルに書いてる以上ガチの本格だと(私が勝手に)思ってしまっていたので、ロジカル薄めがやや期待と違ったかな。

西澤保彦「七回死んだ男」
おもしろいミステリーという話になると必ず出てくる本なのに未読でした。タイムリープSFとパズルミステリーを組み合わせた特殊設定ミステリーになるのかな。それを1995年に書いているのだからすごい。おもしろかったけど、少し期待しすぎてしまったかもしれない。

夕木春央「十戒」
おもしろかった。けど、なんとなくわかりながら読んでしまったので衝撃は「方舟」のほうが上かな。でも、理解できていないことがあるんだよな……伏線あったかな?と思いつつ「読了者用ネタバレ解説」を読んで「えっ!」と声をあげた。いやぁ、すんげえわ。

フィリップ・K・ディック「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」
序盤はSFアクションとしておもしろく読んでいたが次第に「人間とは」といった哲学的な問を突きつけられている気がして頭を悩ませた。作中のさまざまなものが隠喩しているものを何度も読んで考える本になりそう。おもしろかった。

鮎川哲也【短編傑作選】「五つの時計」
十話の短編すべてに江戸川乱歩の作品紹介付という贅沢な一冊。鼎談が有栖川有栖・北村薫・山口雅也というのも贅沢。「薔薇荘〜」の花森安治の書いた回答編がいかにミステリ作家が細部に拘って書いているかわかるのもすごい。無駄な描写は1つもないのだ。

小林泰三「アリス殺し」
うーん……これはミステリーなのか?個人的には好みに合わず。たぶん好きな人はめちゃくちゃハマるんだろうなと思うけれど。童話モチーフとSFとグロテスクな描写がマッチして独特の世界ではあったけれど、好みは分かれると思う。せめて論理的に終わってほしかった。

岡嶋二人「三度目ならばABC」
収録されている「十番館の殺人」をおすすめしてもらい読んだ。ドラマ制作会社のコンビが事件を解くというおもしろい設定の連作短編ミステリー。文章はとても読みやすく、内容もおもしろかった!個人的には「プールの〜」が一番良かったかな!

フィリップ・K・ディック「マイノリティ・リポート」
フォロワさんからのおすすめ。めちゃくちゃおもしろかった!長編かと思っていたけれど短編集でした。未来と過去と、現実と記憶のパラドックス!どれも読み応えがすごい。ド好み!映画「トータルリコール」もディック原作とは知らなかった!

又吉直樹「人間」
じわじわおもしろくなるタイプの小説。瞬発力はなく、はっと息を飲むような表現もなく、全体的に冗長。この長さ書かないと書きたいことは書けなかったのかな。沖縄の場面は著者自身に見えた。エピソードもラジオなどで話しているものが多く、小説型のエッセイのようだった。

吉村昭「星への旅」
長くなるので記事にしました。

朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」
小説すばるを検討していて最近の受賞作で一番売れただろう今作を読んでみた。瑞々しい青春。狙いすぎ?とも思える文章や小物たちが気になったが著者が19歳で書いたと知って納得。著者にとってはリアルな感覚だったのか。あざとく感じた私が汚れていたのだ。

杉井光「世界でいちばん透きとおった物語」
何かと話題なので読んでみたのですが……「ネタバレ厳禁!」のネタバレ部分に読み始めてすぐ気付いてしまって、その通りに話が進み、その通りに話が終わったので、驚けはしませんでした。おもしろいし、労力すごいけどね。



8月も終わったことだし、夏休みの読書感想文的に、投稿します。積読はまだまだあるので楽しみです✨(そろそろ書くほうも頑張らなければならん!笑)

読書って楽しいね。


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