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雑記:官能小説と私

官能小説というのは、note内の小説でもわりとよく見るジャンルである。性的な表現の多い小説。よく見るジャンルということは、一定数以上の人気があるのだと思う。

私の小説を読んでくださるフォロワーさんからも「りんこさんは官能小説書かないんですか?」とか「りんこさんの官能小説も読んでみたい」なんて言っていただけることもあって、お世辞だとしても、やっぱり嬉しい。

だが。私、官能小説を書いたことがない。挑戦してみたこともない。書こうと思ったことはある。でも、実際に書き始めたことはない。今まで一度も。

その大きな理由の一つは、官能小説というのはめちゃくちゃ難しい、と個人的に思っているからだ。

現実が生々しいものほど、表現するのが難しい。だって、現実のが生々しいんだもの。現実のがすごいんだもん。それを表現で越えるって、難しいでしょ?

例えば、すごく描写の細かい性的なシーンがあったとしても、裸の人々が実際にセックスしてるのを目の前で見るほうが断然生々しいでしょ。そういうことなんですよ。(あくまで私の文章力、表現力では、ということです)

だから、生々しいものは難しい。
生々しいことが理由で難しいのは、性的なものと、あと個人的には、暴力的なもの。どんなに細かい描写をしたって、人が殴られて蹴られて流血して、というのを目の前で目撃するのとでは衝撃が全く違う。だから、生々しいものを表現するのはとても難しいのだ。

官能小説に話を戻す。

note内でおもしろいと言われているらしい官能小説があるようなので拝読に行ってみた。実際エロかった。確かにどエロかった。小説というよりは、ルポルタージュのように思えた。けど、とにかくエロかった。私の40年の性生活に、空想妄想の翼をいくら付け足したところで、とうてい書けるものではなかった。あれがおもしろい官能小説なら、私には絶対書けない。

そもそも、私の好きな小説で、官能的な描写が激しいものがあまり浮かばない。仁川高丸さんの「微熱狼少女」? 桜庭一樹さんの「私の男」? 小川洋子さんの「ホテル・アイリス」? それぞれ官能小説というより、小説の中で必然性があって性描写がある、という感じな気がする。

では私は官能小説が書きたいのか? と自問してみる。小説は、「まずは自分が一番読みたいもの」を書きたいと思っている。私は私が書いた官能小説が読みたいか? 答えは、まだNOかもしれない。なぜなら、納得のいく官能小説が書ける気がしないのだ。未熟すぎて。今の私が書いたら、安っぽい薄っぺらいものにしかならないだろう。

でも、いつかは挑戦してみたいと思う。
どエロくて、文学的に美しくて、ちゃんと必然性のある性描写。いつかしてみたい。書いてみたい。いつか書いたら、みなさんに読んでもらいたい。いつになるかは、わからない。恋愛で交わる性描写は書けない気がする。書くならフェティシズムだと思う。でも、度量が足りなさすぎる。これも、勉強。日々精進です。


よくわからない自問自答雑記になりました。結局のところ、官能小説は私には難しい! と言いたかったのかな笑。お付き合いいただいた方、ありがとうございます*ᴗ ᴗ)⁾⁾♡

りんこ

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