ワニの海




考えはぐるぐる、同じところを巡る。

これは、自己意識が自分のシッポを噛んでいるという世界構造の根本から来ている。

マルクスのいう、「ファンタスマゴリア」やな。

構造主義世界、というてもよい。


しかし、ぐるぐる、韓国の旗の陰陽太極図を永遠に回転(構造変換・トポロジー)しているかに見えて、すこしづつ生産物は積み重なり、回転しつつ上昇している。

らせん階段を、世界史は登り続けている。


今日、アーと言い、3日後にまたアーと言うたら同じに見えても、生産物の積み重ねにより時代が進歩しており、アーの意味合いが異なる。つまり、アーダッシュになっており、これは確かに進歩である。


進歩は、個人の努力でもできるから、それをせなんだり、また世界史の状況を知らないでいると、いつまでも古いアーを言い続ける、つまり「周回遅れ」をこじらせていく。やるやつはやっているのや。


それでも、太極図つまり世界地図をぐるぐる回して生きていると、図の同じところで、必ず同じワニがでる。

考えが同じ結論に陥ったり、同じ間違いをしたり、資本主義でも同じような恐慌が何度も起こる。
中国史で、同じような王朝が幾度も現れて、同じ所行を繰り返すのも、ワニの出現や。


釈迦は、これを輪廻が永遠に続くワニの海と例えた。
生きている限り、いつまでも同じように出てくるワニの害に悩まされるのや。

これは、世界史の根本構造であり、世界が続く限りこうや。

まるで、同じ過ちを繰り返し続ける、中学2年生である。


世界を、中学生を廃止しよう、と言うのが釈迦とマルクスの考えや。輪廻の廃止。

中学生を廃止するには、殺したらあかん。殺したら恨みが残り、化けてでる。退学さしてもあかんやろう。退学さしたら、恨みに思い、お礼参りに来る。卒業さしたったらええねん。


人類の、卒業が、つまり成仏であり、輪廻のワニの海からの解脱、つまり涅槃・ニルヴァーナや。


マルクスは、らせん階段の上昇を、社会主義革命、つまり人類前史の終わり・階級と政治の廃止まで説いたが、まだ後半史の終わり、つまり社会と人間の廃止まで説いていない。


ぼくは、革命後にまだまだ続く、社会主義時代は、ニルヴァーナによって終わると考えている。


多分、社会主義時代の社会問題は、AIや死との闘い、つまり自然問題であり、これに対して、階級対立を克服した人類が、一致団結して当たると思う。




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