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カナダで保育:泣きは伝染する?

学校は来週からなのですが、保育園は今日から新学期がスタートです。

慣らし保育を得て、今月は4人新しい子ども達が隣のクラスから入ってきました。

そのうちの2人はもともとの性格なのか全く問題なくクラスに溶け込み、色々な事を試して楽しんでいる様子で、1人の子は調子が悪くて今日はお休みでした。

そしてもう1人の子が、慣らし保育の時からなかなか赤ちゃんクラスの保育士のそばから離れての行動が出来なかったのですが、やはりというべきか、隣のクラスに戻りたがって大号泣でした。

常に大泣き、というわけではなく、時々私たちの膝に座ったり、一緒に外を眺めたと思ったらおもちゃで遊び始めたりとONとOFFがありましたが、なかなかの泣きっぷりでした。


そしてその泣きに影響されたのか、先月うちのクラスに移動してきていてすでに慣れていた子まで愚図りだし、他の子ども達もちょっとした事で泣く子がいつもより多い日でした。

単純に、その泣いている子に保育士が一人ついているので、全体に行く目が制限された場面は多少あったと思うのですが、あまりにも多かったので、他の保育士達は「伝染している」と話をしていました。

その話を聞きながら、もちろん影響はあったと思うのですが、私は違う2つの要因を考えていました。



一つ目はアテンションシーキング(Attention Seeking)

自分に注目してほしい、自分を見て欲しいと思う欲求です。

その為に自分も泣いて、自分を見てもらおうとする。

これは普段から日常的に場面場面である事ですが、下の弟妹が生まれた時に上の子が赤ちゃん返りする理由です。

その方法は「良い子」になって褒めてもらうか、「悪い子」になって𠮟られるか。割合としては「悪い子」、所謂大人が困るような行動をとる事が多いですね、ある意味簡単なので。

そんな子ども達には、別に泣かなくても、何か特別な事をしなくても見ているよ、と伝えます。

今回は一緒に遊んだり、その子がしている事を言葉にしてみたりする事で満足してくれたのか、その後はみんなかなり落ち着いてきていました。



二つ目は周りの保育士の影響

子ども達は私たち大人が思うよりもずっと繊細で周りの雰囲気や大人の様子を見ています。

そして大人たちの気分を敏感に感じ取って、それによる影響は少なくないです。

お昼寝をヘルプしている時などに「まだ仕事が残っているんだ。

「早く寝てくれ~」なんて考えているとなかなか寝てくれないのに、何も考えていなかったり、自分自身もリラックスしてぼんやりしているといつの間にか寝ている、なんてことは良くあるので、私は「この時間ゆっくり寄り添ってやる~」と思ってヘルプをするようにしています。

そうすると結果的にはゆっくり出来なくなるのですが。


そして今日は新しい子ども達に大号泣の子。

全体的に落ち着かない空気に、いつもよりせかせかしている保育士達。
子ども達はそんな私たちの雰囲気を感じ取って、いつもより余計にセンシティブになっていたのではないかと思います。


今日はそんな「泣き」に始まった一日でしたが、午後になればかなり落ち着いて、みんないつも通りに楽しそうに遊んでいました。

保育士達もそんな子ども達を見てか落ち着いた雰囲気でした。

「鶏と卵」ではないですが、どちらの行動が先に影響を及ぼしているのかはわかりませんが、子ども達と私たち保育士、お互いに影響しあっているなぁと実感できた9月最初の日でした。










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