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劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト オーケストラコンサートrevival ネタバレあり感想-2023年1月7日

命より大事なものはないけど、その反面、死んでもいいから逃したくない大切な時間というものが人生にはある。昨日の18時半〜21時はまさにそんな時間だった。


劇場版少女☆歌劇レヴュースタァライト オーケストラコンサートrevival』が終演しました。

本当はこの思い出をまるごと持って帰りたいけど、無慈悲にも記憶は薄れていく。だから霧散してしまう前に書き留めておこうと思います。


■開演前

まず嬉しい誤算として、チケットに11列目と記されていた自分の席が実際は2列目だった。1〜9列はどうやら舞台設置のために撤去されていたようだ。

昨日の日記の段階で「演者との距離が近い!ヤバい!」と悶死を覚悟していたのに、さらに事態が悪化(正しくは良化)して来世の死まで確定してしまった。

そして奏者の方々のチューニング。オーボエのラの音に管楽器の音色が加わり、コンサートマスターのバイオリンの音色とともに弦楽器の合奏が重なる。「いよいよ始まるんだ…」と心臓が高鳴っていく。


■再生讃美曲

指揮者の方と99組が登場してテンションは最高潮。

前回同様、一曲目は再生讃美曲。

前回も泣きそうになったが、今回は生田輝さん9人全員が揃ったことでさらに目頭が熱くなった。


■color temperature

1音目のデェーーンはやはり興奮する。

2回目のオケコンということもあって冷静に奏者の皆さんを観察することができた。

特に印象的だったのは、指揮者の橘直貴さんが身体を使って指揮されていたことだ。手や身体の動きで奏者に「ここに盛り上がりを」「音の波はこんなイメージで」みたいなことを伝えていた(気がする)。

指揮者が違うと演奏もがらりと変わるとは聞いたことがあったけど、確かに指揮者が演奏の全体像を作り上げてるんだな、というのを初めて実感した。

■蝶の舞う庭〜child stars

当然のように最高の演奏。しかも今回はパシフィコ横浜という歴としたコンサートホールでの演奏だったのもあってか、音圧が前回より鮮明に身体を揺さぶってきた。

特にchild starsのクラリネット演奏後の盛り上がりが最高潮になるところでは自然と涙がぶわっと出てきてしまった。


■ki-ringtrain

ki-ringtrainが始まり、周りのお客さんたちがライトを付けて黄色に点灯を始める。何となくこの瞬間が好き。自分もそれに倣う。

■wi(l)d-screen-baroque

前回はエレキギターの唸りがなかったせいか正直原曲より盛り上がりが欠けているように感じたが、今回はエレキこそなかったものの、何らかの楽器(知識がなさすぎる)がその代わりを担っていたのか、原曲以上の音圧を感じてめちゃくちゃ良かった。

また小泉萌香さんの睨みつけるような目と、にこやかに歌う「♪la la la〜」から「自然の摂理なのね」で一気に恐ろしい表情に切り替わる瞬間が最高すぎて鳥肌が立ちまくりでした。

■余談①

そういえば人生で初めてキンブレを買ってみた。

色の切り替えに集中力をもっていかれるという欠点はあるものの、歌唱中の演者や推しにこちらの盛り上がりを伝えられるから絶対にあった方がいいと思った。スイッチングも何度か使えば慣れてくるだろうし。

あと色の順番を自由にセッティングできるのも便利。会場入りする前に説明書とにらめっこしながら「最初は再生讃美曲だから生田輝さんの復活を祝って双葉の紫。次はwi(l)d-screen-baroqueだから黄色に……」と色の順番にも意図やストーリー性をもたせるように苦心した。


■station  zero〜砂とアラベスク

本編の進行通りシリアスな曲が続く。
wi(l)d-screen-baroqueの興奮を落ち着かせ、このあとの約束タワー・舞台少女心得への橋渡しとして、最善の役割を担ってくれる。


■約束タワー〜舞台少女心得

前回に引き続き約束タワーと舞台少女心得の生演奏・生歌唱のサプライズ。もちろん最高。

約束タワーは本編だと決起集会の冒頭にしか流れないけど、オケコンだと雨宮さんと眞井さんのシーンにも重ねる形で演奏してくれるから、2人の心情ともシンクロして良い演出だ。

ただ舞台少女心得については前回も思ったが、舞台少女心得のインストからジュゼッペ・アルチンボルドのキリンで曲調が一気に変貌する部分もオーケストラで聞きたかった。贅沢すぎるかな?

■幕間

99組による挨拶とゲームのお時間。

アマギフ5000円(昼公演分を合わせて1万円)で目をギンギンにしてジェスチャーゲームに興じる9人がマジで本当にありえないぐらい微笑ましくて、もっと気持ち悪く言えば可愛らしくて、癒やしの時間だった。

ちょっと短めだったのが残念だったので、あれだけで2時間やるイベントを開いてください。


■luminance〜わがままハイウェイ

luminanceからの、伊藤彩沙さん・生田輝さんによるわがままハイウェイ。二人揃っての本曲は初めてだから、キンブレを振る腕にも自然と力が入る。

生歌唱ならではのアレンジも最高で、「やっぱ二人揃ってのわがままハイウェイ、ひいては9人揃っての99組だよな」と感慨深くなってまた涙腺崩壊。

ただ、このあとの楽曲群すべてに言えるが、デュエットソングはキンブレをどちらの色にすればいいのか迷う。

片方だけを贔屓にするのは嫌だから、わがままハイウェイの場合、最初は紫にしてセクシー本堂に入ったらピンクにし、デコトラのシーンでは半分ずつ切り替えるやり方で対応した。桜の花びらに落ちてからは画面の配色に合わせてピンクに。

基本的には「そのシーンはどちらがメインか」を判断してその色に合わせた形だ。

これで正しいのかな?
プロの方、教えて下さい。

ちなみに前の方の席だったから、演出で舞い落ちた桜の花びらをGET!

紙かと思ったら発泡スチロールだった。そっちの方が量産しやすいのだろうか。


■MEDAL SUZUDAL PANIC◎○●

前半の軽快さから一転、演奏が止まって20秒ほど静まり返る。その緊張感。

換気装置(?)の音だけが鳴る、咳払いひとつない静寂の中、照明の妙で顔の陰翳が濃くなる岩田陽葵さんの表情、これはずっと見ていたくなるぐらい最高。

無音のシーンは自分も周りもキンブレをつけっぱなしだったけど、まひるがひかりのボタンを飛ばした瞬間に観客全員が協力してキンブレをOFFにしたら演出としてすごく良い気がした。照明もほぼ真っ暗にして。署名運動でもするか(するな)。

去り際の三森すずこさんの笑顔と岩田陽葵さんの優しい頷き、良すぎ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!(思い出して急に大興奮)


■ペン:力:刀

ペチカ。佐藤日向さんの声量とその音圧には毎度圧倒される。前回は身体全体を使うような歌い方だったけど、今回はナチュラルに歌って前回に匹敵してたからヤバい。

ちょっと小泉萌香さんの歌声に疲れを感じてしまった(それでも化け物級の歌唱力だけど)が、「♪幕を降ろそう」のあとにすれ違って別れる二人の演技も含めて圧倒的だったことに違いはない。

あと前方の席だったからスモークが凄かった。大学時代によく嗅いだ匂いでちょっと懐かしくなる。


■focus〜キリンのためのレクイエム〜美しき人、或いは其れは

華恋がひかりと再会し、キリンが燃えながら自らに与えられた役を認識したところで、お次は真矢クロレヴュー。
さすが姉組なだけあって歌唱力は規格外だし元々オーケストラ的な曲調だから演奏の親和性も圧倒的で、身体が崩れて粉々になってしまうほどの衝撃を受ける。

何より富田麻帆さんと相羽あいなさんの表情の演技が素敵なんだよな〜〜〜。強すぎて暴力的とも言える相手への愛情が表情に宿ってて、尊さのあまり失神する。

あと富田麻帆さんの「デン!デン!!デン!!!」もまた見れて嬉しかった!ちょっと笑ってしまったけど…。

これは全ての楽曲にも言えるが、演奏と歌唱、さらにバックで流れる映像からセリフが脳内再生されるから、これぞ究極の"極音上映"だなと思う。この辺からラストまでクソデカ感情に支配されて「最高」という感覚しか覚えていない。


■スーパースタァスペクタクル

もう語るべきことはほとんどありません。

三森すずこさんの透き通るような語り。
小山百代さんの力強い歌声。
二人の掛け合いの素晴らしさ。
荘厳と激しさが両立した楽団の演奏――。

完璧。

その一言に尽きます。

だって語ろうと思ったら1秒刻みで「ここ最高」「ここ大好き」って描写したくなっちゃうから。

あとは"終わっちゃう"という焦りと"終わらないで"という儚い願いがあるのみ。


■私たちはもう舞台の上

この辺はもう、今までの人生で抱いたことのあるすべての感情が渦巻いてわけわからなくなっていた。

観客全員でリズムに合わせて手を叩いているとき、それまで見えてなかった背後にいる何百人の舞台創造科の仲間の存在が手に取るように感じられて嬉しかった。

そして演奏が終了して拍手喝采が鳴り止まぬ中、指揮者の橘直貴さんも99組全員に拍手を送り、口の動きで「ブラボー」とおっしゃってたのが何だかすごく紳士的でカッコよかった。いやいやこちらこそ皆さんにブラボーですわ。


■star parade

恥ずかしながら初めて聞いた(にわかめ、くたばりな)のだけど、最後から2番目に相応しい、バラードだけど元気をくれるナンバー。

帰りの電車で歌詞を見たら

円陣ぎゅっと組み 走り出してった見送る背中 いつかだんだん凛々しくて

前を向くだけじゃ わからない時もあるスタート地点があったこと 誇っていいよ

一人の舞台はやっぱり広すぎて乾いた無音がうるさくて 役(キミ)が欲しくなる

とかめっっっっっっっちゃくちゃ詩が良くて、オケコンが終わってしまった寂しさも相まって、最寄り駅の改札前で泣いてしまった。中村彼方さん、弟子にしてください。一生ついていきます。

また『「一人の舞台はやっぱり〜」の部分はふたかおのパートで、前回のオケコンとシンクロしていて最高だった』みたいなツイートを拝見して、それでも泣きそうになる。

※ここの部分を書いてる今はオケコン翌日の朝だけど、書きながらまた泣きそうになってるもんね。

くっそー原曲知ってる状態でまた聞きたい!!!BD発売まだですか?(早すぎる)


■星のダイアローグ

オーケストラコンサートの締めくくりは、説明不要の大名曲。

スタァライトのキラめきに胸を刺す衝撃を受けた、まさに自分にとっての"スタート地点"。感情の赴くままにキンブレをぶんぶん振っていた(周りに迷惑がかからない程度に)。

ライブの定番で「♪歯車が回り始めたら」のところで全員が電車ごっこみたいなポーズでふざけあうんだけど、それがみんなの仲の良さの象徴って感じでめちゃくちゃ良くてね…。

特に生田輝さんが隣の伊藤彩沙さんや小泉萌香さん、そして撮影用のカメラに向けて本当に楽しそうにはしゃいでるのを見て、キンブレの色を急いで紫に変えて振りながら「惚れるわ…」とつぶやいてしまったのは我ながらキモかったです、こんにちは。

■カーテンコール

始まりがあれば終わりがあるなんて分かりきったことだけど、割り切れるかはまた別問題で。

もうずっと離れたくない。

終電とか度外視であと2時間ぐらいやってくれ。

そんな思いを抱えたまま小山百代さんと三森すずこさんのコメント。「今日、世界で一番自分が楽しんだと思う人!」という問いかけに自然と頭上高くにキンブレを掲げて振っていた。楽団の方々にも聞いてて、皆さんノリ良く手を挙げてくださってて良かった。

そして2人のコメントが終わると、「ありがとうございました!」の挨拶ののちにキャストが捌けていく。

ここで「コメント2人だけ?」と思ったが、アンコールがあるだろうと思って拍手をずっと続けていた。他のお客さんも同じ思いだったに違いない。

しかし無慈悲にも「本公演は終了しました」のアナウンス。アンコールがないのは初めてだったのでちょっと拍子抜けだった。

終演後に携帯を開いたら21時5分前だったから、会場の利用時間の関係でアンコールできなかったのだろうか。

みんなのコメントを聞きたかったからちょっと寂しかった。昼公演では聞けたのかな。

■まとめ

ステージのキラめきが目に焼き付き、そのとき付けてたワンデイのコンタクトレンズさえも捨てるのが惜しくなる。

それぐらい、自分にとって史上最高のステージでした。

終演後のキャストやスタッフさん、その他関係者の皆さんの感想ツイートを読むだけで胸が満たされていく。

純度100%の幸せを味わえました。


末筆ながら、室内管弦楽団の皆さん、99組の皆さん、支えてくださったスタッフの皆さん、再演を実現してくださった関係者の皆さん、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

次は2月の新作舞台だ!!その楽しみを原動力に明日からまた頑張ります。

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