覗くな―2022年2月10日

仕事終わり、雪景色の中を歩いて最寄り駅近くのカラオケボックスに入った。

約8時間一人で歌い続けたが、そこまで喉が潰れなかったことに驚く。きっと腹式呼吸を習得し、喉に負担をかけない歌い方をマスターしたからだろう。当たり前だが、何事も成長を感じると嬉しいものだ。ロードオブメジャーの心絵はいまだにのどちんこが吹き飛びそうになるが。

カラオケボックス七不思議のひとつが、人の部屋を覗いてくる輩の存在だ。

もちろん、部屋番号を忘れて手当たり次第に室内を確認しているだけの人もいるし、実際はそういう人が大半だ。だが中にはいるんですよ、明らかに興味本位で扉に顔を近づけてくる厄介な連中が。

そういう奴は大抵ヤンキー風でニヤケ面を貼り付けているから不快である。今日みたいに調子がいい時は「お、そんなに俺の唄に惹きつけられるか?」と無理やりポジティブに捉えられるが、声がかすれて思うように音程が取れずにイライラしている時に同じことをされると「見世物じゃねえんだぞ!」と怒りを通り越して泣きそうになる。

あまつさえ覗かれたことが気になって、思う存分熱唱できなくなり、カラオケの醍醐味を失うことになる。夜料金フリータイムが3,000円なので、大体1,900円ほどの機会損失である。すたみな太郎なら土日食べ放題ランチが楽しめる値段だ。俺からパッサパサの寿司と手作りラーメンを奪った罪は重いぞ。

だが防犯の観点からカラオケボックスの扉は一部分を透明ガラスにしないといけない(という認識だ)し、他人の部屋を覗いてはいけないというルールもない(という認識だ)から、被害者は泣き寝入りをするしかないのだ。事件が起きてからじゃ遅いんですよ刑事さん。

願わくば、出歯亀野郎のデンモクだけ言語設定ヒンディー語で固定されますように。

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