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かいくぐること
強靭な網目の隙間をこじ開けたり、身をすぼませたり、高く跳躍し……。そうやって私たちは生きているのだろう? 「針の穴を通すようなこと」を要されるこの世にて、根拠のない傲慢さや、狡猾、阿諛を遠ざけながら生きなきゃならぬ。ニャらぬ。
そうしているうちに気づく。人間の足はどうも自動車のそれではなくて、電車のようになっている。かといって、難なくレールを惰性で走ることもまたむずかしいものなのだと。
あちらから(どこかから?) やってくるクソみたいな物事から身を守り、すばらしい人間と芸術に助けられる日々。
例えば、折坂悠太の「針の穴」からどれだけの活力を得たのか。
生活はむずかしい。“真っ当に生きる”という注釈付きであるならなおさら。それはほんとに「針の穴を通すようなこと」の如くむずかしいことだ。だから、私はこの音楽に鼓舞される。
明日も明後日も生きていく。そしてまた365日が過ぎる。
山積する疲弊と、いくばくかの歓喜と安息。
数多の気象と、貴方の気性……。勢いでダジャレを言ってしまったけれど、まあ、いいや。井上ひさし曰く、ダジャレは「権威への反抗」らしい。
GOD SAVE THE WORLD
すべてのことが起こりますように
GOD SAVE THE WORLD
願いをかけて 呪いをといて
GOD SAVE THE WORLD
とりとめのない文になりました。
そんなわけで今日、私は誕生日を迎えました。
人生もまた、とりとめのないものだ。
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