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2024.4.22 FC町田ゼルビア vs FC東京 マッチレビュー

前節は国立で神戸に1-2で敗戦。ミッドウィークのルヴァンカップは北九州相手に2-1で勝利。リーグ戦になかなか絡めていない選手やケガ明けでコンディションが上がり切っていない選手が中心でしたが、ある程度起用の目途が立った、つまりアピールに成功した選手もいるだろうなーという感じです。

そして今節の相手はFC東京。一応同じ東京都に本拠地を置くチームであり、ゼルビアが追いつき、追い越さないといけないチーム。昨シーズンから一度も連敗していないので、今節も勝利が求められます。

ちなみに私はまだダービーと呼べない、思えない派です。ただ、メディアなどから煽られて徐々に因縁ぽくなっていった結果、ダービーとなれば嬉しいなとは思います。(近年の東京クラシックがそうなったように)

スタメン

ゼルビア:4-4-2
ルヴァンのメンバーからは谷、昌子、ヘンリー、宇野、髙橋がスタメン。ミンギュはどうしたのだろうか。外国籍枠の問題で外れたのであればよいが、別の理由だと困る。(奈良坂は一応育成型なので、いつでも戻せるが)

東京:4-2-1-3
ゼルビアと同じく、主力をU-23に派遣している。そして青森山田出身の安斎も出場停止なので、山田の教え子との対戦はならず。ミッドウィークのYS横浜とのルヴァンでは割と今節のスタメンは温存できたのではという感じ。

ヘンリー起用の効果と2点目

この試合、まず驚いたのがルヴァンに出場した選手が多くメンバー入りしていたことだ。もちろん、谷や出場停止の柴戸に代わって出場した宇野などは予想できたかもしれない。

だが、髙橋大悟と望月ヘンリー海輝の右サイドはサプライズだった。

天皇杯ではバイロンとヘンリーが2人とも大外のレーンに立ってしまい、詰まってしまっていた。だが、髙橋大悟は内側にも立てる選手なので、ヘンリーが大外のレーンを駆け上がってきた時は上手く立ち位置を使い分けていた。

ヘンリーはサイドを駆け上がるだけでなく、ロングボールのターゲットとしても機能し、最終ラインでボールを持てあました時、特に昌子がボールを持った時は積極的に対角線のロングボールを蹴ってきた。FC東京は比較的小柄な選手が多かったので、オセフン以外にターゲットを用意し、オフザボールでの貢献度の高い髙橋大悟をハーフスペースに立たせるのは対FC東京を考えた時に非常に有効であった。

また、対面のバングーナガンデが競り合いにも背後へのボールに対する処理にも弱いことを的確に突いていたのも良かった。1点目のCKに結びついた髙橋大悟の抜け出し(オフサイド気味であったが)、2点目のヘンリーのスプリント、どちらもバングーナガンデの弱点を突いた形であった。俵積田が保持に全振りしていたので、バングーナガンデの負担が増していたことも否めないが。

ただバイロンや平河にある、単独でボールを自陣から敵陣に運び、時間を作る、もしくは相手ゴールを脅かすプレーなどはこのユニットではできないため、どうしても左サイドから敵陣に侵入する必要があった。

ここは、このユニットに足りていないところであり、ロングボールで起点が作れないときにはこのユニットの価値は下がってしまうだろう。

それでもこの試合において45分ではあったが、残りシーズンに希望を抱かせる意味でも、この起用が当たったことは大きいだろう。

WGの仕掛けを減らした後半の修正

前半、先制し、その後追いつかれたかがすぐに突き放してスコアは優位に進めたが、非保持では大変苦労した。

特にFC東京の両サイドの個に手を焼いた。ただ、中央を簡単に崩されず、最後踏ん張れたのは昌子を中心とするセンターラインの貢献が大きい。右サイドは俵積田、左サイドはSBの白井に苦労した。俵積田はカットインからの流れでシュートやクロスを狙うものの、しっかりと縦にも突破できるので簡単に限定できないのがいやらしい。髙橋大悟とヘンリーは何度かアンクルブレイクさせられていた。

左の白井はスピードを前面に出してくる香車型。前半にあわや藤本退場のシーンを作りだすなどそれなりに苦労した。

FC東京は白井を高い位置でプレーさせるため、ビルドアップではCB間に高や小泉が降りる形で、CBをサイドに開かせ、そこに食いついてくる藤本の背中にいる白井にクリーンにボールを届けていた。そのため、単純にスピード勝負になって、不利な体勢、ポジションの藤本がファウルで止めざるを得ないシーンが起こった。

ただ、普段は左WGでの起用が多い遠藤が右で起用されたことで、ユニットとしての連携が微妙だったのと、小柏と仲川が低い位置まで降りてプレーすることも多く、ゴール前での迫力に欠けていたのは救いだった。

とはいえ、1stプレスを剝がされると容易に前進を許し、ハンドでPKを与えて失点をしてしまうので、HTでの改善は急務であった。

後半からは、1stプレスのところで変化があった。前半は4-2-4のような形でプレスに行っていたが、そこを4-4-2に変更することで、相手のCBとGKにはボールを持たせることを許容しつつ、自陣に近くなるにつれて、スペースを埋めることで、容易に最終ラインへの背後に蹴らせないようにしていた。

2トップが高と小泉を背中で隠すように立つことで、パスコースを消し、両SHは逆にSBを背中に置かないようにすることで、SB、特に白井のスピードが活きないように修正していた。

仲川がボールを引き取りに来た時にはむやみについていくことはせず、一旦自陣でブロックを整えることを優先していた。

そのため、後半は何度か相手に決定機を作らせてしまったものの、大枠としては修正通りであったのではないか。ただ、CB-SB間に走られた時の処理は未だに修正できていない感があるので、どうにかしないといけない感があるかと。特に林のところが狙われているので、人で解決するのか、仕組みで解決するのかは分からないが、どうにかせねば。

試合結果

町田 2-1 東京
得点者:14' ナサンホ
    21' 小柏剛
    25' オセフン 

さいごに

やっぱりFC東京と味スタでやるとなるとJ1感があるなーと思ったなあ。J2のヴェルディ戦とは雰囲気が違ったし。

とはいえ、こういうチームに勝てたのは嬉しい。連敗しないのも継続。ヘンリーや大悟、禅斗あたりも信頼して起用できることが分かったし。

まだリーグ戦の1/4くらいしか終わってないので、引き続き後押しして良ければ。

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