見出し画像

日常が始まったらお酒を飲みたい気持ちが無くなった

自粛期間中の私に間違いなく新しく出来た習慣と言えば『一人で酒を飲む』ことだと思う。

飲み会に行くのは楽しいから好きだけど、酒は決して強くはないし、飲むとすぐ頭が痛くなるし、家でまで飲みたいとは思わない。

というのが今までの私であった。

それでも出産前は家でもたまに飲むことはあったのだが、出産後は物理的に飲めなくなり、その後はアルコールとは縁遠い生活を送ってきた。

娘の入園後、数年ぶりの『飲み会』というものがあり、そこで楽しさを思い出したわけだが、同時に体が全くアルコールを分解しない体になっていることを思い知ることとなり(それはそれはひどい二日酔いに…)、ますます「友達と飲むのはまだしも家でまではいいや」と思うようになってしまったのである。


ところが。

自粛生活中は本当に楽しいことがなくてね。

毎日淡々と過ぎる日々。

「あぁ、今日もどうにか無事に終わった」

時間が過ぎてくれたことに安堵する日々。


そんな日々を送っていたら…

一日の中に『楽しみ』ってやつが欲しくなってしまった。

ワクワクするようなことを切に欲していた。

そんな中、スーパーでふと目に入った芋焼酎が私を呼んでいる気がして、思い切って買って飲んでみたら、あぁこれかもしれない、と。

以後、ほぼ毎晩のように芋焼酎をチビチビと飲む生活が始まった。

「今日のつまみは何にしようかな」

「あ、これお酒のつまみの良さそう」

そんなことを考えるのもまた楽しみであった。

この生活の弊害と言えば、尻がでかくなったことであろうか。

いや~、そりゃ太るよねぇ~。


さてさて。

そんな自粛生活も終わり、少しずつ日常を取り戻し始めているわけだが…

あんなに毎日飲んでいて、あんなに楽しみにしていたのに、今は全く飲みたいと思わなくなってしまったのである。

6月になった途端、全く。

一度も飲んでいない。


これまでは毎晩「つまみ♡つまみ♡」といそいそ子ども達が寝てから何かしら用意していたのだが、夜中に何か食べるにしてもヨーグルトくらいなものでお菓子の類は食べる気がしなくなったし、お酒も翌朝起きれなくなるのも困るからと飲みたいと思わなくなった。

このことに非常にびっくりしている。

芋焼酎を一升瓶で買おうかと悩んでいたのに、今は一滴も欲していない。


結局私にとってのお酒は「現実逃避」でしかなかったのかもしれない。

芋焼酎への依存である。

お酒そのものの美味しさを楽しむというよりは、そう過ごす時間が自粛生活において唯一ワクワクを味わえるひとときだったのだろう。

学校や幼稚園という『生活の芯』が出来たことで、お酒を飲みたいと思う瞬間がなくなった。


そんなこんなで、「にわか一人酒」も緊急事態宣言解除と共になくなったわけである。

今後もたまに気の向いた時に飲むかもしれないが、飲まない方がやはり朝すっきり起きられることを思うと今後は金曜日か土曜日限定の楽しみとなりそうだ。

とはいえ、今回の自粛生活で知った『オンライン飲み会』というやつは中々乙なものであるとも感じたので、これに関しては折を見て今後もやりたいと思っている。


つまりはさ。

人間、何かしらの拠り所がないと辛いね、って話。

芋焼酎が私の拠り所だったのよね、きっと。

ありがとう、芋焼酎。また会おう、芋焼酎。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?