「テニスの王子様」を分析する(128):異なるふたり

顔(表情)に陰影が書き込まれず、あっさりとした線で描写される乾。

許斐剛『テニスの王子様 15巻』集英社、2002年、P.105。

その乾と会話をしている海堂は、1コマ目の乾とは対照的に
陰影がよく分かるように描写され、かつ汗も複数描かれている。

さらに海堂のフキダシは、コマの枠を超え
乾のフキダシに重なるように、つまり乾の言葉を遮るような形でせり出している。

ここでは絵の重みと、フキダシの重み、その両方で乾と海堂の違いが明確に描かれている。


散文と批評『5.17.32.93.203.204』に、テニプリ論考を寄稿しました。
📚WEBショップにてお買い求めいただけます📚


この記事が参加している募集

#マンガ感想文

19,735件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?