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ふらっと書いた①

僕はまた文章が書きたくなった。

最近は原田マハさんの小説にどっぷり浸かっている。ちょうど今日原田マハさんの『モダン』を読み終え、次は『美しき愚か者たちのタブロー』を読むぞ!と意気込んでいる。舞台は日本。楽しみだ。

かくして僕は原田マハさんの小説を片っ端から読んでいるわけだが、なぜ原田マハさんの小説にこうも惹かれるのだろう。3つ理由が浮かんだ。

第一に、僕は美術が好きだ。美術の教員免許を取得しようと勉強しつつ、学芸員という道にもかなり興味がある。そこに原田マハさんの小説。ドーン!!って感じ。きたこれ。もうドはまりである。『楽園のカンヴァス』はある二人のキュレーターが主人公の作品だが、本当に素敵で、美しい作品だった。僕はこの作品を通してアンリ・ルソーを知った。

第二に、原田マハさんが描く人物は、しっかり自分を生きている。アート小説以外にも『生きるぼくら』や『本日はお日柄もなく』などがあるが、どちらも主人公だけでなく全ての人が、しっかり自分を生きている。人が生きる美しさというのを、感じることができる。

第三に、原田マハさんと同様僕も旅が好きだ。大学生という身分なのであまりお金は無いが、機会に恵まれ、今まで訪れたこと無い土地に行く機会が高校生までと比べてかなり増えた。嬉しきかな。『旅屋おかえり』は「旅」を職業とするお話だが、原田マハさんの作品の中でも一番好きかもしれない。旅を通じた人とのつながりを、美しさを見ることができる。

この小説を読んでから、金沢を旅行する機会があった。初日にフラッと入った寿司バーで『旅屋おかえり』のような出会い方をした。店主は温厚で、なんと店内にはクロード・モネの『散歩、日傘をさす女』のレプリカがあるではないか!聞くと長い間フランスで料理の修行をしていたらしいのである。お寿司は最高においしく、このお店を訪れて以降僕は無類のブリ好きになった。最後には記念撮影までしてもらい、素晴らしい旅のスタートとなった。
『旅屋おかえり』に少し触れたような気がした。

原田マハさんの小説の中の人々は、決して現実離れをしていない。本当に起こった出来事かもしれない、本当にこの人物は、お店は存在するかもしれない、と思わせてくれるところに原田マハさんの小説の魅力があると思う。

この夏はドイツ・フランスへ行く予定だ。その前に原田マハさんの小説で「予習」しておこう。

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