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[おもしろ植物学 2ー1 ]自然の色々、花びらの色々

こんにちはゆuです。

今回は「植物と虫たちの関係」というテーマでお話したいと思います。

この両者の関係は、知れば知るほど深く面白いストーリーがあるので、ぜひ楽しんでほしいです。

1.あの子を振り向かせたくて

快晴の日に野原を歩いていると、あたり一面に咲くキレイなお花畑に思わず見とれてしまいますよね。

その見た目から、お花を友人やご家族などに送る人も多いのではないでしょうか。

しかしお花からすると、本当に振り向かせたい相手は人ではなく虫たちです。

というのも、虫たちとの関係を持っておくと、お花にとってはものすごいメリットがあるんですね。


植物は、雄しべ[おしべ]についている花粉を雌しべ[めしべ]に付けることで種を作ります。

そして、虫たちは花粉配達のスペシャリストなんですよ。

羽のついた虫はよくお花に止まりますからね。その時に虫の体に花粉を付けたり、虫についてる花粉を雌しべにつけてもらったりします。

なので、多くの花は虫がよく働いてくれる春に咲きますし、来てもらうために見た目をキレイにしています。

2.何色が好きですか?

花びらの色にも意味があります。

たとえば、菜の花やタンポポなどの黄色い花はアブという虫を狙っています。

アブはまだ寒さが残る春先に訪れて、お花畑を飛び回ります。

そんなアブは黄色が大好き。

なので、黄色い花に向かって飛んでいくわけですね。


一方、ミツバチの好きな色は紫。

ミツバチは女王バチを中心とした大家族で、家族のために日々たくさんの蜜[みつ]を集めています。

さらにハチは、遠くまで飛ぶことが出来たり、花の種類を見分けて同じ花に止まってくれたりと、とても優秀!

3.僕のためにテストを受けてください

そんなミツバチに花粉を運んでもらおうと、たくさんの花が蜜を作って誘います。

しかし、植物の甘い蜜が大好きなのは何もミツバチだけじゃない。ほかの虫たちも狙ってきます。

訪れてくる虫全員が花粉を運んでくれるわけじゃないので、そうなってくると作り損になってしまいますよね。


そこで、紫色の花は虫たちにテストをします。

なんと、あえて蜜を隠しているんですよ。

紫色の花は細長い体を使ってその奥に宝(蜜)を隠しています。

そんなことしたらミツバチにも見つけてもらえないんじゃないの?と思われそうですが…

実はミツバチは虫たちの中でもかなり賢い!

それを知ってのことなのか、紫色の花も蜜標[みつひょう]という蜜のありかを花びらに記しています。

天才と天才の読みあいは熱いですね!

最後まで読んでくれてありがとうございます!

植物は子作りのために、虫は仲間のためにと、お互いとも自分らのために働いているのに…

それがあたかも助け合っているように見えるのが自然の面白いところですね。

参考文献

面白くて眠れなくなる植物学 https://www.amazon.co.jp/dp/4569830293/ref=cm_sw_r_cp_api_i_MKX0TTBJBFKP3MZQBNGM

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