「皆と同じことはするな」という人がいるけれど。

別にやったっていいと思う。
「同じことをやってももっと優れている奴はいる」とか言う人がいるが、別にトップじゃなくてもいいなら、やってもいいのではないだろうか。
一番の人しか存在できない訳でもないし。

競う相手がいるからこそ、トップが生まれる訳で。
スポーツだって勉強だって芸術だって、トップ以外がいるからトップがいる。
ピラミッドになっていて、土台があるからこそその業界は成り立っている。

あと、所属できるピラミッドは一人ひとつと決められている訳ではないのだから、
みんな本業とかやりつつ、趣味程度や小遣い稼ぎ程度にやりたいことをやればいい。

というか、「トップになれないならダメ」なんて本当に馬鹿馬鹿しい。

音楽のジャンルだって、例えばロックバンドをやる人が沢山いなければ売れるバンドは生まれない。
トップではないけれど、ロックというジャンルを支えて楽しんで愛してくれる人がいるからこそ、成り立っている。
そういう人達は、ロックバンドのピラミッドの頂点にはいないけれど、本業のピラミッドでは中の上くらいで食べていけるから、趣味でバンドをやるのだ。
そして、休みの日には好きなバンドのライブを見に行ったりバンド仲間と飲みに行ったりする。
それでいいじゃん、と思う。

「皆と同じことをするな」と言う言葉は「同じことをしたとしても、その中で自分らしさを表現する要素は必ず組み込め」と言う意味だろう。

当たり前だが、絵を描くにしても、上手いだけではダメで、色使いや質感、写真と組み合わせたり一部を立体にしたり、とにかく少し個性を出してみる。

逆に言えば、そのくらいでいいのだと思うけれど。

まあ、とある書家が言っていたのは「どんなに手本を真似て何百枚とそっくりに書いたとしてもどうしても同じように書けない部分が出てくる、それが"個性"だ」
的なことだった。

まあ、そうだろうなと思った。

ということはつまり、皆と同じことをしても個性は出てきてしまうのだから、そこそこ得意で食っていけるようなことならば、やってみたらいいのではないか。

というか、「他人と同じことをするな」と言う人がどのくらい個性的なのかなんて、分からない。
同じ国の人から見たら少し変わって見えても、他の国の人から見たら他人と大差がない可能性もある。

「同じかどうか」なんて主観の問題でしかなく、「同じように見える」だけで本質的に同じかは、分からない。

人と同じように一通りやった上で見えてくるものもあるはずなのだから、とりあえずやってみたいものは可能な限りやってみた方がいいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?