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【ONE】新カードの話:デカい恐竜の話

【はじめに】

 ファイレクシア:完全なる統一のスポイラーがちょこちょこ出ている今日この頃、新カードについての意見も色んな所で出てきています。中にはガチで過去のカードと照らし合わせたり、現環境を踏まえて実用的な考察をする方もいらっしゃると思いますが、まあ僕の方は軽いタッチで、もっとネタ的な話を繰り広げていきたいと思います。

 そんなこんなで今回のテーマはこちらのカードです。

デカい

 7マナ8/8にトランプル、護法4、速攻、そして打ち消されないを持つ何とも分かりやすい子です。また、毒性4という特殊勝利系の能力も持っているようですが、鈍器で気絶させてから毒を飲ませているような二度手間感があるのも萌えポイントかもしれません。

【スタンダード目線】

 まず言えるのは現スタンダード環境で緑は最も使用率が低い色であるということです。一時期はイゼットか緑単かという環境もありましたが、今や見る影もありません。その理由を語ろうとすれば、これまた記事が1本できてしまいそうな勢いなので控えますが、大きな理由の1つとしてはクリーチャーの役割の変化にあるのではないでしょうか。
 今の環境でクリーチャーに求められているものは、出た時、あるいは出たターンに何らかの仕事をする即効性や戦場に残り続けることで何らかの仕事をする置物性能だと思います。攻撃をしなければ、あるいは戦闘ダメージを与えなければ仕事をしないクリーチャーは、昨今の優秀な単体除去を被ってしまうケースが多く、なかなか活躍できません。

 話を戻しまして。そういう意味で言えば、即効性の典型である速攻と単体除去に対する耐性を備えたは一定の活躍が見込める性能を持っていると言えます。というのも、そうしたカードが現環境で活躍している実例が既に存在するのです。それがイゼット・アーティファクトに採用されている《瞬足光線の大隊》と《街並みの地ならし屋》です。

出た時の能力にトランプル速攻
唱えた時の能力にトランプルと蘇生

 イゼット・アーティファクトとは、序盤は除去で時間を稼ぎつつ、パワーストーンによるマナ加速から最終的に大型のアーティファクト・クリーチャーをフィニッシャーとして出すというランプ的なデッキです。そして、そのデッキに採用されているのが、これらの2枚という訳なのですが、これらのカードは《ティラナックス・レックス》と非常に似た性質を持ちます。

★即効性
速攻、出た時、唱えた時が該当します。

★単体除去耐性
護法、一枚で複数展開、蘇生が該当します。

★高マナ域
7以上の重量級であり、フィニッシャー性能に優れます。

★置物性能を持たない
こちらは確かにクリーチャーに求められるものですが、これらはゲームの終盤にフィニッシャーとして出すものであるため、これが戦場にいる状態で数ターン経過することを見込むのはナンセンスでしょう。よって、必要ない置物性能を捨て、フィニッシャーとして特化させるのは現環境においても正しいと判断できます。

 このように、《ティラナックス・レックス》はランプデッキのフィニッシャーとして求められる性能を完備しているのです。また、緑はそもそもマナ加速を得意とする色でもあるため、これをランプデッキのフィニッシャーとして採用する流れは当然のものです。恐らく、新セットが出てから2週間後ぐらいには、どこかのデッキビルダーがYouTubeで恐竜ランプデッキを挙げるでしょう。

 しかし、疑問が残るのも確かです。前例として挙げた2枚はアーティファクト・クリーチャーですし、最初に述べたようにパンチとポイズンで二度手間感があるのも解決していません。このままでは読者をΦ化させることができない……ん……?

!?

 何だこの変態は!? 3マナ4/4トランプルに毒性とサボタージュで増殖だと!? 《老樹林のトロール》を思い出すなぁ……。

 ランプデッキでの有用性は先述した通りですが、毒デッキとしても何かあるかもしれません。緑単ポイズンアグロのようなデッキが組まれ、パンチとポイズンが二刀流と呼ばれるのも夢ではない!……と、思いたい。
 先程の理論で言うと、殴り続けることで仕事をするふくれた汚染者》は現代のクリーチャーとして難しい立場にあるのかもしれません。折角3マナで出したのに、次ターンに《喉首狙い》なんてこともあるでしょう。しかしながら、タフネス4は《削剥》を回避することができますし、相手の目には3マナにして重大な脅威として映ります。ここに除去を吐かせて、4マナ5マナと連続してクリーチャーを出せれば、かなり圧の強いデッキになるのではないでしょうか。

 まあ、そこら辺は実際やってみないと何ともですね。こちらのカードは既に多くのプレイヤーが目を付けているようで、実際に記事も書かれているようです。毒ビーストが流行れば毒レックスも……。

▼まとめ
ランプデッキのフィニッシャーとして理想的!
毒性によるシナジー方面にも活かせる……?
緑復権の大いなる一手になることを期待!!

【リミテッド目線】

 結論から言ってしまえば紛うことなきボムレアですね。単純な戦闘力の時点で十分なボムですが、今回のリミテッドは放っておいても毒や増殖に触れてしまうような環境になりそうなので、毒が役に立つ機会も意外とあるかもしれません。
 しかし、7マナというのはリミテッドにおいて軽視できない点であるようにも思います。勿論、これを採用しておいて土地を16枚にするようなことは以ての外でしょうし、そこまで深刻ではないにしろ、途中でマナを安定させる動きがないと恐いような……。初手にティラナックス・レックスがあったのに結局出せずに負けたなんてのが一番悲しいですからね。まだ公式のギャラリーには追加されていませんが、コモンでマナ加速を行えるクリーチャーがいるようなので、1パック目に恐竜を引いた方はそちらも探してみるといいかもしれません。というのも、僕の負けの典型なんですよね、出せずに負けた……。

【さいごに】

 ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。楽しんでいただけたでしょうか。最初にネタっぽくやろうと書いたのに、そこそこ真面目に考察してしまったような気がしますが。コメントのような機能もあるようなので、ご意見・ご感想などあれば是非。それでは、また。


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