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影があるから心あり

日本の美を感じる時に
いつも疑問だったことがある

それは必ず美の中に、どこか影を感じること

特に歴史ある日本家屋や庭園に
影の存在はよく見られ

外から差し込む自然光が障子を通り
畳に儚げな影を作っていたり

床の間のちょっとした奥行きが作る影が
掛け軸の文字に静かな迫力を加えていたり

数をあげればキリが無い
影の存在

もしかしたら建築において日本の美とは
明るすぎたり高すぎたりする
現代建築には感じられない
影の部分に惹かれさせるのが陰影が織りなす魔術で
日本の独特な伝統美なのかもしれない

そんなとき思い出した
いつか読んだ日本を代表する建築家
安藤忠雄さんの本の一文

「住まいというのは精神が住むところ
豊かさが住むところが住まいであるなら
精神の豊かさは陰影にあり」

安藤忠雄

わたしなりに意味を考えてみると

「豊かな精神が住まうところには

光当たるところだけではなく

陰影の存在にも豊かな精神を見つけることができる」

ということだろうか?

そう考えると
「影を理解する」ということは
影が織りなす意味や美しさを
丁寧に見つめる時間を過ごすことで
自分の精神と重ね合わせる
一種の瞑想行為なのかもしれない

う〜ん

なんとも奥が深い
日本の伝統建築

まだまだ勉強が足りませぬ!!

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