鼻抜け経歴(フランス編)



意を決してフランスに留学した22歳の夏。

音楽院に行き、ジェローム・ララン先生の元で一から基礎を学び直しました。

その時の私の状態は

重いセッティング
ゆるゆるアンブシュア
身体の上半身に力が入ってる
低音高音の音の鳴りが均一じゃない


という感じで、他にも諸々あるけどとりあえずその4つから直していきました。

常に肩が上がってる状態だったので
リラックス!リラックス!と言われ力を入れたら止められ吹き直しを繰り返していました。
だんだん脱力の感覚が掴めてくると、息がまっすぐ入っていき音が均一に鳴るようになりました。

1番苦戦していたのがセッティングで、
そのセッティング少しあなたにとって重いよ
と言われリードを薄くするとコントロール出来なくて吹きづらく音もペーペーなのが嫌で嫌で軽くしては戻しを繰り返してました。

ずっとセッティングが重すぎたゆえ、マウスピースやリードの抵抗感で音をコントロールしており、アンブシュアのコントロール力がとても弱かったなと思います。(とにかくゆるゆる、マウスピースが吹いてて動いちゃうほどまず歯で固定さえ出来てない状態)

アンブシュアは、
舌の位置!頬引き上げて!下がってる!!
という感じでよく分からないままとりあえずこんな感じかな〜ってやっていました(笑)

アンブシュアが少しずつ変わって、コントロール出来る様になるとセッティングの抵抗感が邪魔に感じてきて1年経ってようやく軽いセッティングに落ち着きました。

鼻抜けもしそうになることはありつつも、レッスンで、あ!鼻抜けなりそう!だめだめ!って言われながら止められて休憩していたので、鼻抜けしたまま吹くということはありませんでした。



レッスンは基礎だけやっていたわけではなくて、曲も沢山やってコンクールなども出てました。
けど、まずは基盤を作るという感じで音を均一に鳴らすということを曲の中で主に練習してました。
力まずに、安定した奏法で吹くことを1番重視して練習していました。

留学2年目には年に数回鼻抜けして、でも休めば治るという感じだったので、鼻抜けを心配すること自体少なくなっていました。

6月の試験では

サクソフォン協奏曲(第一楽章)/トマジ
ソナタ(第一楽章)/フランク
ミステリアス・モーニング/棚田文紀

の3曲を演奏を演奏しました。(計20分)
鼻抜けもなく、自分の吹きたいように吹けていい評価も頂けたので、鼻抜け克服できた〜!と思っていました。


実際2年間で、身体の力みはなくなり、音もかなり変わりました。以前あった演奏している時の息が詰まるような苦しさも無くなっていて格段に楽器を吹くのが楽で楽しくなっていました。

そんな2年目の夏。もう大丈夫かなと思っていたら、私の音楽人生で1番酷い鼻抜けに悩まされました。



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