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オーストリアの新たな一面 (コンチキツアー1−14)

ずっと参加したかった、英語を使った国際ツアー「コンチキツアー」での思い出です。
旅にまつわる音楽を聞きながら、記事をお楽しみ下さい♪

留学中のオーストリアに一時帰国

リヒテンシュタインの次にコンチキツアーで訪れたのは、なんと留学中のオーストリアだった。
「Rina、オーストリアにおかえり〜!」
コンチキツアーで旅を始めて、早一週間位が経っていた。
私がウィーンに留学していることは、ほとんどのツアーメイトに伝わっていたからか、陸路でオーストリアに入国したことが分かると、彼らは私に声をかけてくれた。

「ついに、Rinaの第2の祖国じゃない!案内してね」
「無理だよ、ジュリー。今回行くインスブルックは、私も初めてなの。でも、ドイツ語は頑張ってみる!」
そうは言ったものの、中学1年生で初めて訪れた家族旅行を皮切りに、オーストリアはウィーン、リンツ、グラーツなどを訪れ、オーストリアをそれなりに知ったつもりにはなっていた。

同じ国だけど、違う国のような町

ただ、ツアーで訪れたチロル地方の都市・インスブルックは、これまでのオーストリアの都市とは違う民族的な雰囲気を持っていた。
ジュリーに言った通り、そこは新しい場所そのもので、全く案内所ではなかった。

雨にも負けず、独自の雰囲気を持つインスブルック旧市街を、私達は端から端まで観光した。
「Rina、ここ、小さいモーツァルトが、滞在したって書いてるよ!」
インスブックは、ハプスブルク家はもちろん、天才少年だったモーツァルトゆかりの地でもあり、モーツァルトが大好きな祖母や母のために、写真もたくさん残しておいた。

定番となった、楽しいホテルライフ

木造軸組の可愛らしいホテルでは、スイスのピラトゥスに続き、ツアーメイトとラウンジや部屋、木組のレストランで、夜遅くまでたくさんの思い出を作った。
部屋ではドイツ語ラジオ放送が聞こえて来て、ツアーメイトのリクエストで、無茶苦茶なドイツ語から英語の同時通訳にも挑戦した。

個人的に当たり前だったサングラスでの撮影も、ツアーメイトの興味を引いたようだった。
「どうしてRinaは、スッピンになったら写真を撮る時、サングラスをかけるの?」
「ティム3番、いい質問!私も実は、聞きたかったのよ」
「Rinaは将来、有名なピアニストになるから、その時にスッピンが出回ると困るんだよな」
「ガルシア、なんで分かるの?正解!」
「そうら僕も、将来ブラジルでセレブになるからだよ」
「確かに、セレブはいつもサングラスしてるよな。僕らもサングラスかけて、撮影しよう!」
ルームメイト・ジュリーを筆頭に、カナダのコニー、ティム3兄弟や、オーストラリアの弟ルイス、ブラジルのガルシア達にまで、サングラスの撮影を真似されることになった。

人生初・ラフティング

私達はオプショナルツアーで、チロル郊外のラフティングにも参加した。
自然豊かなアメリカ、カナダ、オーストラリア、南米では、ラフティングができる機会は結構あるそうだが、私にとってラフティングは生まれて初めての体験だった。

現地で貸して頂ける、全身黒のウェットスーツに身を包み、髪もヘルメットで覆うと、もはや全員カッパのようで、私達は互いの姿に笑い合い、ますます家族のような仲間意識が高まった。

天候が相変わらず悪かったこともあり、それはテーマパークの急流滑り以上にスリリングなものだった。
「ひゃぁっ!」
「Rina、危ない!ここ、つかんでた方がいいよ!」
風やすごい流れに吹き飛ばされそうになったら、兄弟達が懸命に声をかけてくれ、助けてくれた。

「次の特等席、Rinaの番だよ」
「ええっ最前列?行けるかな?」
ラフティング中に、ボート内で場所を移動することなんて、一人だととんでもなく不可能のように感じたものの、オランダから絆を深めて来たツアーメイト達に支え、助けてもらえると、不思議と初心者の私でも、ボート内で場所を移動できていた。

「何これ……急流滑りの一番前よりも、絶景だね……!」
「そうら、これは本物の急流滑りだからね!」
「Rina、君のリアクション、最高!」
純粋に出た言葉だったが、同じボートの皆は笑いのツボにハマったようだった。

芸術と同じ位、自然も魅力のオーストリア

ウィーン、ザルツブルク、リンツはもちろん、インスブルックの街を散策しているだけでは感じられない、自然豊かなオーストリアの一面にも、ラフティングのおかげで触れることが出来た。
まさか、芸術的な所がクローズアップされているオーストリアで、スポーツをすることになったのは驚きだった。
日本では知られていないオーストリアの一面を、オーストラリアの会社「コンチキツアー」に教えてもらい、私はその後、ますますオーストリアの自然の魅力にも触れて行くことになった。

「その国(町)、知ってるよ」
一度訪れた所、ましてや滞在経験がある所は、どうしても知り尽くした気になっている。
でも、100%知り尽くすことなんて結局はなくて、どの場所も無限大の可能性や一面を秘めていると思う。

知っていると思っている場所でも、初めての場所のように楽しんで行く気持ちを大切にしたい。
また「人生初」のものは、このラフティングのように、これからも出来るだけ参加して行きたい。

#インスブルック #オーストリア #ラフティング #旅行

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