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映画による耐えがたい恐怖

久しぶりに見たい映画があったので見てきた。

夜7頃上映だったが七夕祭りもあり駅の雰囲気は行楽シーズンそのもの。
そんな街の雰囲気に流され、一人鼻歌気分で映画館へ向かった。
チケットを買うと5分前にも関わらず全て空席。来週で終わる映画なので仕方がない。

が、ちょっと嫌な予感。


お願い‼︎上映までには誰か入ってくれ!


というのも今回はホロコースト映画。
珍しくも音で恐怖を演出するというもの。
興味本位、勉強半分で観に来た。
ホラー映画は映画館で観たくないが飽くまでもホラーじゃないので舐めていた。
だがこうなるとちょっと恐怖


そんな思いも虚しく、
ひとりぼっちで本編へ

けたたましい不協和音と共にタイトル表示。
もう帰りたい。鬼のように長いのは体感ではない。あまりにも怖い演出だった。

正直本編中、ずーっと帰りたかった。いつなら抜け出せるかということを片隅に考えながら、それでも一番帰りたいシーンでは恐怖で体は動かない。

目を瞑っても意味はなかった。怖いものは何一つ見えない、聞こえてくるのだから。

ようやくラストシーンが終わり。エンドロールで解釈に耽ろうと思ったその瞬間、映画で一番不快な音が鳴り響く。

言い様もない恐怖心に狩られ、エンドロールの画面に切り変わる前に振り向くことなく小走りで出た。
敷地外へ出るとお祭りから帰る人でまた賑わっていたが、もう鼻歌気分ではいられない。

街ゆく車のエンジン音や自販機の発する機械音に心臓をドキドキさせながら。嫌悪感に耐えられなくなり結局、友人に電話しながら帰った。

「早く忘れたい」という言葉は製作者に不敬だし稚拙だが今の気持ちにぴたりとあてはまる。


しかし、内容は人類の歴史に留まらず、現在の自分達に警鐘を鳴らす作品だったし、この作品の魅力は語ればたくさんある。
言い表せないほど考えや感情が取り巻くので
一度見て欲しい。

私は2度とみない、が

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