花粉症になった。
今年はじめて、花粉症になりました。今週はそのせいで脳みその半分以上が機能停止していて、よくわからない実態も出口も見つかっていないことをテーマに話がしたくなった。
そんな時。ある飲み会で、人の噂と自己防衛のための言い訳が飛び交っていた。同意もせず、否定もせずにその人の辿ってきた人生を想像していると、その人から「〇〇さん(私)人に興味ないよね?」と言われた。今、あなたのこと考えていました。でも、あまりないのかも。そう言って、でもあなたのこと、人として結構好きでしたの思いをこめて、緑茶ハイを飲んだ。
翌朝。口の端には、白ニキビが君臨した。3回潰して、より逞しくなった。ここ数日間ずっと体調が優れなくて、その朝は本格的に悪かったから、ドラッグストアで薬を3種類買い込み、コンビニのキレートレモンを飲んだら復活したみたいだった。新調したばかりのパーカーを着て、るんと外に出て地下鉄に乗る。階段をのぼり地上に出ると、コンクリートの頭上には雨が降っていて、降水予報100%をスルーした自業自得の雨水を浴びながら、傘のない夕暮れの道を歩いた。
数日前、平日有給朝イチで予約したガーデンシネマのひとり映画で、開始10分で爆睡してしまった。観たかったロッタちゃんもスウェーデン語の記憶もなく、とぼとぼと劇場外のポスターの写真だけ撮った。ぼんやり覚えているのは9割以上が空席の映画館の中、2つ左隣に座った女の人が視界の端に映りこんだ、人肌のないシルエット。自分に向き合うことよりも、人の感受性を吸収したかった。
疲れて眠いはずの夜にも、睡眠欲だけがない。2時過ぎまで、小説やニュース記事をひたすら読んでメモを取る。翌朝、自分が書いたはずの文章を見ても何も記憶になくて、本当に昨日の私がこれを書いたのかしら?と笑ってみる。花粉症が辛い。アーメン。来週は治す。
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