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ふわふわのキャロットケーキ 上北沢にあるマダムお手製焼菓子の店

京王線上北沢駅南口を出て右へまっすぐ
踏切が見えたら右へ曲がり、左を見るとティーポットの看板

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「La vie en Rose.」
日本語で「バラ色の人生」という素敵な店名のカフェサロン

店内に入ると、紅茶と焼き菓子の甘い香りとともに、目に入る爽やかなパステルグリーン。
壁の色と同じカラーのエプロンとナプキンをしたマダムがお出迎え。
BGMは緩やかなクラシック。
一歩店内に入るだけで、マダムの世界観に包まれる。

土曜日のお昼過ぎ。先客は2組。
毎日焼き上げている焼菓子はマダムお手製。

突然だが、私がこの店に来たかった理由、
それはマダムの作る焼菓子がとにかく食べてみたかった。

私とマダムが出会ったのは店がオープンする数日前。
以前勤務していた会社で取材をしにライターとして伺った時だ。
その時、私はマダムのお店をオープンするまでの経歴を伺った。

マダムは、お若い時からお菓子作りに携わり、当時フランスにいたマダムは、フランス人夫のレストランでパティシエを務め、その後は現地の日本人の方々に家庭料理やお菓子を教えていた。
料理、現地の人々とのコミュニケーションなど多くの経験をされた後、日本へ戻り、現在の店舗をOPENした。

ご高齢になってからの新規開業。第二といわず第三の人生を店名の通り、バラ色で送りたい。まだまだ人生はこれからとハツラツに、だけど品は忘れず優雅に語るマダムがとてもかっこよく見えたのだ。

私はマダムのことが忘れられなかったが、マダムはすっかり忘れていた。
ちょっと寂しかった。電話で何回も校正したのに・・・と一瞬寂しさがよぎったが、近すぎない、店と客という立場が私は好きだ。
その人の客に対する気持ちをまっすぐ受けられる気がして。

そんなことはともかく、マダムが作る焼き菓子はどれも魅力的で、散々悩んだ末、キャロットケーキを注文。

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キャロットケーキとプレートのグリーンがまた素敵な組み合わせ。

さっそくフォークを刺してまず、驚いた。上のクリームがふわふわなのだ。
口に入れるとシナモンやナツメグのスパイスの香りが鼻を通る。

次に口の中でごろごろと、クルミやレーズンもふんだんに使用されているのがわかる。
ずっしり重いイメージのあったキャロットケーキとは真逆の、ふわふわで軽い。なのにしっかりとしたスパイスの香り。

イートインしたのに美味しすぎて思わずテイクアウトしてしまった。

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ついでにガラスのケーキ皿に並べられていて気になっていた、カヌレとバナナケーキも購入。

本場でスイーツを学んだ方が、何十年も己を信じ作った焼菓子。
ひとつひとつを心して食べねばという気持ちになる。
なんだかフランスの街にいるようだなあ。行ったことないけど。
だけどきっと、この焼菓子を食べた人たちは皆、彼女のことをオーナーではなくマダムと呼びたくなるであろう。


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