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森逸崎さん家。

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7人兄弟(女女女男女女女)や家族の日常と人間模様に関してのエッセイ。一番上は40歳、一番下は26歳、私は6番目
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#最近の学び

人見るもよし 人見ざるもよし 我は咲くなり

どんなに辛いことがあったとしても、祖母の前では決して、それを見せてはいけないと思っていた。 #我慢に代わる私の選択肢 意識された日常 誰に言われた訳でもないのに、祖母がいる食事の席で私は、いかに毎日楽しくて充実しているのかという話を聞かせることに徹していた。 それは嘘を吐くとか話を盛るとかそういうことではなく、例えば小学生のころ、友達とどんぐりでやじろべえ作っただとか、家庭科で作った炊き込みご飯が美味しかっただとか、そういう「私の世界の日常」を語るのだった。 今思え

それでも、親子は一生「親子」なんだよ。

母と私で、親子関係に対しての考え方が違っていて面白かったので、つい記録。 ミセス心配性私が「実は低血圧だった」ということを知ってから、母は朝寝ている私の腕に血圧計を巻き付けて、勝手に計測するようになった。 毎回「最高血圧95!最低血圧65!今日も低いね!」と計測結果を大声で言い捨てて去っていくその姿を見れば、寝起きのダルさがあろうとこちらも笑わずにはいられない。 思えばそもそも母は根が「ミセス心配性」なのだ。 兄夫婦が喧嘩したとあらば、車で1時間かけてその家に行って仲裁役

ホイクソの長女

「ネーミングセンス」なるものが一体どこから生まれてくるのかは知らないけど、我が兄弟の長女にはなるほど、つい真似したくなる言葉選びの良さがある。 皮肉100% 困った。 そのとき確かに、私は姉の話に置いてけぼりをくらっていた。 「今日ホイクソがさ、危ないからって理由で工作のハサミを完全許可制にしちゃって、」 「誰なの『ホイクソ』って。」 「ホイクソはホイクソだよ。でさ、普通に考えて利用頻度高いのに毎回毎回許可取りに行くの面倒臭いじゃん。使う子もだんだん減ってくるわけじゃん

用件人間マサコとオレオレ詐欺

祖母との電話は、いつだって一往復しかさせてもらえない。 93歳 団地暮らし 彼女は都内で一人暮らしをしていて、未だに家事も全て自分でこなす快活なばあさんだ。たまにヘルパーさんも来てくれているようだけど、週3回の透析を受けながらも、料理や編み物、ご近所付き合いと、忙しそうな毎日を送っている。 ちなみに「おばあちゃんね、もう先が長くないのよ」と弱気発言をしてからかれこれ20年は経過していて、その記録はまだこの先も更新されそうである。 とはいえ年齢が年齢だけに、「趣味 入