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詩かエッセイか|ウサギ

よく晴れた日、大きな公園の入り口で家族と一緒にいた男の子が透明のプラスチックでできた箱を持っていた。中には2匹の小さな白いウサギ。

ぬいぐるみか本物かがわからない。だって動いてない。

本物だとしたらこの陽の当たる場所でプラスチックの箱に入れられている訳ない。

ウサギは子供の荒い動作になされるがまま。1分以上眺めてやっと小さな動きが見られて、本物だとわかった。衝撃だった。

どこの国にも動物を悪く扱う人がいて、保護の問題にぶち当たってはいる。でもここでみたウサギはもはや命があるウサギなのか1分以上も眺めないと分からないほど、衰弱していて文字通り子供の玩具のように扱われていることに衝撃を受けた。このウサギは2日ともたないだろう。

どの時代もどの国も子供は無知であるが故に残酷だ。でもそこに命の重さを教えてあげるのが道徳であり親のすべき教育なのではないか。
あの時見たウサギよ。助けてあげられずごめん。でも君たちの次の世代はどうか私たちの世代で守りたい。


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