採用選考しない会社を目指したい話 2

こんにちは。Rimo合同会社の代表社員をしている相川です。

今日は昨日の続きで、

で、そのさきがけ的な存在である

エンジニアインターンの採用でどうしているか書いてみようと思います。

このインターンのポイント

インターンは、業務委託として受け入れるので、成果に対して対価を払うことが正社員と違い法律的に可能です。なので、インターンの募集から始めていくことは面白いかなと思いはじめてみました。

1. 参加費があること
2. 特に初期は成果物を他の数人で判断して給与を決めること

3. 予め一定以上のスキルが無いと貢献できないことを伝えておくこと

1.の参加費は、実際Githubに入れたり、NDA等の契約書を巻くのにこちらの人件費もかかるのでそうしています。タダなら申込んどこみたいなのは流石に困るので、一定のハードルを設ける上でもいいかなと思ってます。

2.の成果物に対しての評価に関しては、やりたいことそのままなのでいいのですが、どんなに自分が気をつけていても、雇う側は同じ成果対してより低く払えたほうが得というインセンティブが存在していることは確かなので、自分だけではなく、他の副業などの雇われる側にも見てもらい、自分がやったらどのくらい時間がかかりそうかから支払う額の見積もりをお願いするようにしています。
事前にこれができたらいくらと決めたい面もあるのですが、実際にはコードの綺麗さ、テストがあるか、どれだけ他人の時間を奪ったか、求める時間以内にできたかなども加味されるはずです。タスクにもよりますが。なので事後に査定するのがいいと思っています。

3.に関しては元のインターンの募集を読むとわかりますが、結構プログラミング初心者だと何を書いているのかわからないぐらいの経験で書いてます。そんなに難しいわけではありませんが。

これは実際に働いてもらっても、例えばDatabaseを使ったことがないみたいな人だと、データ設計ができるわけでもないので、むしろコードが悪化する可能性があるため、残念ながらほんとに1円も払えない成果(むしろお金欲しい)になることが多いので、実際重要です。

ちなみに、それでも「なにかできることはないか?」と熱いメッセージを送ってきてくれたインターンもいて、その人はまず、LeetCodeRailsチュートリアルをやってもらったりしてます。中途半端に仕事をさせると変な搾取の始まりな気もしているので、お金なくていい人は育てるとこからやってたりします。

一般に、募集するときにハードルは高めに書くほうがいいと言うのが個人的に思っていて、それはイーロン・マスクがやっている脳にチップを埋め込んで人をアップデートするような会社ニューラリンクがでたときの求人を呼んだのですが自分が全然応募できるレベルに達してないことに衝撃を受けた記憶があります。一応自分も元Googleのエンジニアだったりするので、大抵のIT系のエンジニアだったら応募できる会社が多いのですが、そこは生物領域の修士レベル以上かつ情報科学の修士レベル以上を明確に求めてました。僕は無理ですが、その要件を満たしている人には逆に刺さりそうだと思います。
今は職種が増えて、色々あるので一つぐらい応募できそうですが、それでもJob Descriptionをしっかり書ききれることがイーロン・マスクのちからのひとつなのかもしれないとその時感じました。 https://neuralink.com/careers/

厳しいようで、優しい仕組み

ここまで書くと、選考しないとか言っててただ厳しいだけの会社じゃん!と思ったかもしれません。実際、できたばっかりで資金調達もしていない会社なので、変なことをしていると簡単に潰れてしまうので厳しい面は確かにあると思います。
一方、給与に大きく差をつけられるので、経験が豊富でなくても貢献できるポイントさえ見つけ、その対価と折り合いをつけることができれば、プログラミング初心者でもはたらくことができます。(実際時給で言えば、高い人と低い人で5倍ぐらいは差がついています)

昔、Googleに入ったばかりのとき、すべてのエンジニアはレベルが分かれていて、評価のとき、全員を一列に並べて誰が良かったかきめ、給与やボーナスが決まるということを聞いて、新卒だった僕は結構ショックを受けた記憶があります。なんか嫌な世界だなと。
でも、次のベンチャーで会社で評価システムができたばかりの頃、全員をフラットに見て評価していたところ、シニアの人が毎回良い成績、ジュニアの人が毎回悪い成績みたいになるだけでちっとも良い仕組みじゃないなと気づきました。
多くの会社では職能レベルのラダーがあって、それによって給与レンジが決まっています。これは同じレベルの人と比較してその中で成長してるかとか成果が出てるかでちょっとずつ評価がわかれ、悪いときもあれば良いときもあるようにコントロールされるのだと思います。

自分たちは、副業やインターンなど、会社で定義した「職能レベル」の感覚を伝えるのが難しいメンバーが多いので、わかりやすくそのばその場で給与としてコントロールすることで、より多様な人が働ける環境になるのかもしれないなと思っています。

働くときに常にお金のことを意識して働いてほしいわけでもないので難しいところなのですが。

最後に

今日は、エンジニアインターンの例でより採用選考しないうえで、ちゃんと成長する会社が作れるかもしれなそうな部分をより具体的にお話したつもりです。
なにかの参考になれば嬉しいです。

明日は何書こうかな。


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