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#22 愛情を込めたスタイ。

20年近く前ミシンが壊れた。
母に貸したのがきっかけで。

それは仕方がない。

そのミシンで縫ったものは、
ブックカバーと
ワンピース1着しかない。

正直、裁縫は苦手だ。
なので壊れたのは残念だが、
さほどダメージは受けていない。

ただ娘が生まれる前に、
母から生まれてくる赤ちゃんのために
スタイやおくるみを作るべきだと言われる。

もうそれらは買うものだと思っていた私。
なのでそのことはもう忘れていた。

だが、出産予定日が近づいてくると、
作るべきなのではないのかと
どういう訳か気持ちが動かされていく。

ミシンがない今、
もちろん手縫いだ。

一番簡単な型をコピーし
布を裁断し
縫い合わせていく。

ひと針ひと針、、
意外と楽しい。

このスタイが我が子に似合ったらいいなとか
こんな小さな穴に赤ちゃんの首が本当に入るのかなど
思いが巡る。

結局、2種類の柄を4枚縫っていた。

誰かを思って何かを作る。
完成したスタイを見て
嬉しくなる。

正直、裁縫は苦手だ。
だけど今ではベタベタによだれを垂れ流し、
スタイを使わない日はない娘がこっちを見ている。

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