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#26 つややかな苺ジャム

やっと見つけた。
ジャム用のいちご。

ここ何年もタイミングが合わず
出会えてなかった。

品種は章姫。
踊る気持ちを抑えて帰宅。

昔、日頃の煩いから解放されるため、
渥美半島の先っぽまでドライブしたことがある。

その途中で店に立ち寄る。
そこで出会った大量のいちご。
ついつい購入。
早速、車の中で頬張る。

甘酸っぱい甘さが口の中に広がる。
さらにもう一つ。

いちごを頬張りながら
今を楽しんでいた。

さて午後9時過ぎ。
娘が眠った後、
そろそろと冷蔵庫から購入したいちごを取り出す。

ヘタをとって
鍋に砂糖を入れ、ゆっくり煮詰める。
じっくり30分。

ポコポコ表面を押し上げる気泡を見ながら
昔を思い出す。

何も考えず過ごせたあの時も楽しかった。
家族がいる今はまた違う楽しさがある。

時間が経つほど色濃くなっていくいちごジャム。
私の人生も時間が経過するほど色濃く豊かになっているだろうか。。

夜中にコトコト。
この煮詰めるこの時間が大好きだ。

出来上がったジャムを静かに保存容器に入れる。
艶々に輝いている。

ペロっとひとくち。
おいしい。

これは明日の朝食が待ち切れない。


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