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ハック思考

実践的な本が好きな自分にとって、思考関連の本は毎回おもしろいなと楽しんでいます。
本書は、非常にメディアにも取り上げられているようで、漏れず思考スキル系の本なのですが、これまでの本とは少し毛色が違う本でした。
本自体は読みやすいのですが、内容は新しかったので、情報整理やポイントを抑えることに、「あーでもない」「こーでもない」となり、、、
結果として、A4用紙9枚かかってしまい、自分でビックリしています。

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◆ハック思考とは?

結論、従来の思考法とは違う生産性を劇的に高める思考法です。

なぜハック思考が大切なのか?

予測不能な時代へ突入するからです。
本書では、下記が上げられておりました。

-全員VUCA時代に突入
-強制的にガラガラポン
-人口減少×働き方改革

-全員VUCA時代に突入
VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の4つのキーワードの頭文字を取った言葉です。
つまり、これから「予測不能な状態」の時代に突入する(既にしている)ということです。
世界を変えるのは、RPA、AIなどのテクノロジーの脅威なんかが良く言われています。

-強制的にガラガラポン
人生100年時代への突入に対して、企業寿命は30年から半分の15年になるという予測があるようです。
つまり、誰もが職を3回~4回変えることを意味しております。

-人口減少×働き方改革
急速に労働人口が張っているので、働き手の確保が難しくなります。
働き手の確保が難しい状況になっている一方で、働き方改革がスタートしています。
つまり、人が減って、一人当たりの労働時間の制約もより厳格になっていく中で、企業は投じることのできる時間総量が減ります。

ハック思考の考え方

前提、本書では、世界のルールを下記としています。
つまり、「時間」 or 「お金」に対する投資が変わることで成果は変わるといことです。

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この世界のルールに乗っ取る中で、ハック思考は下記の転換効率(→)を劇的に上げることによって、成果を上げるという思考法です。

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考え方はシンプルです。
時間とお金への投資は増やさず(増やせず)に、成果を上げるためにはどうするか?という考え方です。

ハック思考の2つのステップ

このハック思考の具体的な思考法には、下記があります。

-人と違う規則性や法則を見つけて・・・①
-その規則性や法則を構成するシステムのスキマに介入する・・・②

シンプルですが、難しくなってきました。

-人と違う規則性や法則を見つけ方
本書では、「観察」→「考察」→「推察」→「洞察」の4つの察が必要と記載されています。
シンプルですが、スキルとして定着させるためには、相当なトレーニングが必要と感じております。

・観察:変化を見つけること。
・考察:観察から規則性や法則を導き出すこと。
・推察:考察によって導き出した規則性や法則の転用先を探すこと。
・洞察:目の前で現実に起きた事象とはまったく異なる因果関係に気づくこと。

一例として、下記の朝顔の花が咲いたエピソードが上げられておりました。

・観察:今朝、朝顔が咲いた。
・考察:花は朝に咲くものなのだろうか?
・推察:すべての花が朝に咲くのだろうか?
・洞察:朝に活動する虫が受粉を助けているのか、虫の助けがいらないか?のどちらかだろうか?

-その規則性や法則を構成するシステムのスキマに介入するについては、
本書で詳細な解説は無かったかと思います。

ハック思考の具体例

本書で取り上げられた具体例として、「エレベーターの待ち時間をどのように最小化するか」というテーマが上げられていました。

普通の思考法 ※いつもの自分です。
自分は下記のように考えてしまいます。
「前提」→「課題」→「原因」→「改善策」→「成果」→「実現可能性」のようなフレームワークで考えます。
そして、「〇〇でいきましょう」という風に考えます。
きっと多くの方と同様の思考法かと思います。
今回の場合、改善策のどれを取ったとしても、お金を多く投資することになるので、ハック思考ではないです。

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ハック思考の場合
ハック思考の場合は、下記です。
すごくシンプルです。
実際に、「エレベーターの待ち時間が長い」というクレームが「鏡を置いた」ことによって、身だしなみを整えたりする時間に充てることができ、クレームが減少したようです。

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ハック思考の場合は、低コスト(鏡代)で成果を出すことができました。

ハック思考の個人的なポイント

ハック思考の中で、一つの大きな壁がまずは「洞察」できるか否かだと思います。
「洞察」ができないと、その後のスキマに介入することもできないので、洞察できるか否かは非常に大きな分かれ目だと思います。
ただ、洞察の現実に起きた事象とはまったく異なる因果関係に気づくことは、相当難しいです。
朝顔の例でも、推察は朝に咲くのか?みたいな話でしたが、洞察ではいきなり受粉が出てきています。
この仮説を導けるようになるためには、相当なトレーニングが必要だと感じております。

最後に

本書は頭の体操にもなりました。
自分のフレームワークに限界を感じている方は一度読んでも良いかもしれません。
自分もハック思考をトレーニングしていきます。


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