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日記 石室山荘

かれこれ、石室山荘でアルバイトを始めて、2ヶ月が過ぎる。考えてみればあっという間にだが、思い出してみるといろんなことがある。ヘリの荷上げ、歩荷、信者さんとの出会い、オモロいおっちゃん、笑いじょうごのおばちゃまたち、などなど新しいことが人との出会いと一緒になってついてくる。行った事もないアルプスの話をいっぱい聞いて、山の名前だけ覚えたり、「今日の天気は?」と聞かれるもんで雲の流れを少し読めるようになったり、くだらないジョーダンをかまされたり、ご飯の盛り付けにこだわってみたり日々過ごしているだけで実は盛りだくさん。それらが毎度新しい人との出会いとから始まり、その人との別れで終わるのが切ないんだけど、少々美しいと感じる事も多々ある。変な日本語だが。。石室山荘は山小屋では珍しい、通り抜けの小屋だ。江戸時代から残っており歴史も長い。だから、登山する人は用がなくても小屋を通り抜けていく。小屋で座って待っているものとしては普通の小屋よりたくさんの人と出会う。そして見送る。急傾斜地を登って石室山荘に着くもんで疲れた人は喜んで腰掛けて休んでいく。なんたって見晴らしがいい、標高2820mから下は急傾斜なもんで、がれ場、その下の樹林帯そして遠くは北アルプス、中央アルプス、南アルプスまで全部見えてしまう。ちなみに富士もちょこっと。良い休憩所なのだ。ちょっと声をかけるとみんな面白い話を持っている。そのストーリーに少しだけ触れさせてもらう。ひたすらに山好きの男性の話、音楽一途だったが、最近は旦那に連れられ山に来た女性の話、裸足で日々生活している方の足、山小屋まで来て疲れてラーメンを食べてそのまま帰っちゃう人。それぞれの人生が少しだけ垣間見える。表情にも仕草にも言葉遣いにも歩き方にも背中にも。いつも勝手にいいなと思って、勝手に憧れて、勝手に同情して、そしてさっていく人々をありがとございました。いってらっしゃいませと見送る。そしてお別れ。99%もう会えない。ちょっと切ない。今日はひいおじいちゃんの杖と自分の新しい杖を片手ずつ持って登ってきた姉さんが一泊して降りて行った。ひいじいさんの杖に石室山荘と焼印があるのをみて泊まりに来たとのこと。なんだか世代を超えて、その背中を追って、はるばる山登りに来てるのが美しい物語りのようで感動してしまった。そんな出会いが日々あって、日々去っていく。一期一会。出会いってホントはそんなもん。意識しないとスッと流れてく。だからこそちょっとだけ見つめていたい。今日はペルセウス座流星群。雲で見えないが確実に何か今を輝かせて、流れていくんだろうな。

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